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(>>1つづき)
こうなったのは、親のカードを勝手に持ち出したり、成人から借りたりしためだという
指摘もあるが、日本たばこ協会の未成年者喫煙防止対策室は、
「タスポを不正に借りるなどして未成年者がタバコを自販機で購入したのは06年でたったの
7件。翌年にいたっては0件になっている。効果はあると思っている」と述べている。
◆「タバコ自販機を長生きさせようという策略」
しかし、日本禁煙学会は違った見解を持っているようだ。2008年2月19日の発表によると、
種子島での試験導入で、逆に補導件数が増えてしまったことを挙げて「タスポというカード
システムでこどもが自販機からタバコを買うことを防ぐことはできません」とまで酷評している。
同学会の作田学理事長はJ-CASTニュースに対し、
「タスポは結局、タバコ自販機を長生きさせようという策略で、全て対面販売にして、成人か
分からない時に身分証明書の提示を求めるようにしなければ意味がない」と話す。
その一方でたばこ自販機をかかえる小売店にとってもタスポは大不評だ。
「買うのが楽なコンビニにお客さんが流れるのは分かりきっている。この店も続けられるかどうか」
と話すのは東京千代田区にあるたばこ店の店主だ。この店では自販機をリースしているため、
1台に10万円前後かかる「タスポ」の認識装置の設置費用はかかっていないものの、売上が
タスポ導入で減少するとみていて、店の存続についても心配している。
コンビニエンスストアでのタバコ販売は対面販売であるため、「タスポ」提示の必要がなく、
実際に喫煙者に聞いても「コンビニで買うから、タスポの申込みはしない」という人が圧倒的に多い。
すでに「タスポ」の導入がすすんでいる地域についての報道のなかには、廃業するたばこ店の声が
報じられていたりもする。
日本たばこ協会は「種子島でもカードの普及するにつれて自販機での販売が増えており、対面と
自販機の販売比率は元に戻る傾向があった。ただ、購買チャネルの変化が少なからずあることは
予想している」と述べている。
前出のたばこ店の店主は、「タスポは結局コンビニばかりを優遇した差別だよ」と皮肉混じりに
漏らしている。