08/03/16 00:41:17 0
中国チベット自治区の区都ラサで発生した暴動について、
日本政府は邦人の安否確認を急ぐとともに、事態の推移を注視している。
混乱が拡大すれば、人権問題に敏感な欧米諸国が中国に厳しい姿勢を打ち出し、
日本政府も歩調を合わせざるを得なくなるためだ。
5月の胡錦濤国家主席来日を前に、日中関係改善を一段と進めたい政府は、難しい対応を迫られそうだ。
町村官房長官は15日夜、都内で記者団に対し
「現地の日本人の無事は確認できた。(中国政府とチベット側の)双方が自制し、混乱が拡大しないことを望みたい」と語った。
外務省は同日夜、「(情勢を)懸念し、注視している。今回の事態が早期かつ平和裏に沈静化することを強く期待する」
との外務報道官談話を発表し、これを在京中国大使館の孔鉉佑公使に電話で伝えた。
孔公使は「本国に速やかに報告する。中国政府は外国人の安全確保に努めている」と述べた。
外務省によると、同日現在でラサの在留邦人は5人で、旅行者は15人。
同省は在北京の日本大使館を通じて安否確認を行い、旅行を控えることなどを求める「注意喚起」を発表した。
今後の情勢によっては、退避勧告など「危険情報」を出すか検討する。
日本政府はこれまで、チベット問題について、中国の立場を尊重し、「内政問題」として干渉を極力避けてきた。
しかし、欧米では今回、死傷者を出した中国政府の対応に批判の声が強まっている。
このため日本政府も、「死傷者が増加するなど事態が拡大した場合、
人権擁護の立場から何らかの対応を考えざるを得ない」(外務省筋)としている。
URLリンク(www.yomiuri.co.jp)