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・日中戦争時に日本軍が中国・南京で虐殺行為をした歴史が、自傷行為などに及ぶ
現代の若者の「心の闇」につながっていると考える臨床心理士らが四日、対応策に
ついて語る講演会を東淀川区東中島五丁目のアジア図書館で開いた。現地での
対話が、心の機能の回復に役立つという。
講演会では、臨床心理士の村本邦子さんが、ベトナム戦争など社会レベルで起こった
トラウマ(心的外傷)が親世代に起こると、家族システムを通して子孫が情緒障害などの
症状に悩まされ、社会全体が病んでいくという研究を紹介。日本でもその症状が
見いだせることを指摘した。
小学生のスクールカウンセラーや大学教授として各世代と接する中、表面的な
トラウマはないにもかかわらず、感覚まひに陥った子どもがみられ、「世代を追うごとに
状況が悪化している」という。
これまで村本さんは、親から性虐待を受けた女性のトラウマをめぐり、過去と向き合って
もらうことで、長く閉ざしてきた感情や、生きる実感を取り戻す過程などを目の当たりに
してきた。
子どもを含め、日本の社会全体が心の問題を克服するためには、個人レベルのときと
同様、過去と向き合うことの必要性を強調。その手法として、日本の加害者としての
象徴的事件、南京大虐殺の現場に足を運んだという。
南京では、感覚まひを起こしながら虐殺を行う日本兵の存在を実感。敗戦後はこうした
大人が日本を再興したことなどに気付きながら中国人と交流し、素直な気持ちで謝罪の
言葉がでたという。
「日本の感覚まひを解くにはこれしかない」。村本さんは「敗戦後、日本は物質的豊かさを
優先し、心の問題を後回しにしてきた。今こそ心の見直しを進めなければならない」と
強調していた。
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※画像:「南京大虐殺と向き合うことが、日本社会の心の回復につながる」と訴える村本さん(右)
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