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・「ネットは一人の知恵者が、他の999人に教えてあげる世界だ。人を操る喜びがある」
首都圏に住むフリーターの男性は、ネット住人の心理をそう例えた。誰かの一言に、ネット上で
集中砲火を浴びせ、ブログなどを「炎上」させることを「祭り」と呼ぶ。裏に仕掛け人がいることも
少なくない。
「最初にネタを投下した人は『神』と称賛される」と話すフリーターも、その一人だ。2年ほど前に
自分で仕掛けた炎上について明かした。
「これは燃えるな」
関東の女性地方議員のブログを読んで、ほくそ笑んだ。目を付けたのは、性犯罪に巻き込まれる
少女が増えていることを嘆き、<思春期に男子との接触が近くなりすぎている。(両性の自立と
平等を目指す)ジェンダー教育こそ、性犯罪の起因になる>と書かれた部分だった。
ジェンダー教育と性犯罪に因果関係があるという確たる証拠はない。仕掛け人としての経験では、
事実関係があいまいなことを断定的に書くブログは「火をつけると燃えやすい典型」だ。
自分が匿名で開いているブログで批判的に取り上げると、すぐにネット掲示板に転載され、女性
議員のブログには非難のコメントやメールが殺到した。中には、「男にこびている」という中傷や、
「次の選挙で落選させる」といった脅迫めいた内容まであった。
仕掛け人が投下したネタに群がる人たちは、時に他人を寄ってたかってたたくこと自体を
楽しんでいるように映る。
東海地方に住む男性会社員(29)は、祭りに加わる理由を「自分たちの行動が社会現象を起こし、
相手を謝罪に追い込むこともできる。単純に面白い。ゲーム感覚? そうかも知れません」と話した。
IT企業に勤め、妻子と3人暮らし。職場や家庭では温厚で声を荒らげることもない。
だが、ネット上では「別の人格」になる。
帰宅するとパソコンを起動し、祭りを物色する。見つければ、自分が匿名で開いているブログに
「こんなバカがいます~」などと紹介し、騒ぎをあおる。相手の名前や住所をさらしたこともある。
(>>2-10につづく)
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