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・「そっとしておいて」。被害を訴えた中3少女は、そう言って告訴を取り下げたという。
沖縄県北谷町で米海兵隊タイロン・ハドナット2曹(38)が少女を暴行したとされる事件は、少女の
告訴取り下げで突然「終結」した。容疑者が否認の場合、立証にかかる被害者側の負担は重い。
沖縄では、重圧がかかった少女を守れなかった悔しさと、繰り返される米兵による事件を罰する
ことができないやるせなさが交錯した。
「本日、被害者から告訴取り下げがあり、午後8時42分に海兵隊2曹を釈放した」
29日、那覇地検の山舗弥一郎検事正は報道陣を前に沈痛な面持ちで切り出した。
取り下げ理由については「それを言うと被害者の気持ちに反する。コメントできない」と硬い
表情のまま。
記者からたたみかけられて初めて「そっとしておいてほしいということのようだ」。
「告訴がなければ不起訴にするほかない」と語り、親告罪の捜査の難しさをにじませた。
米兵の釈放に対し、県民や自治体幹部らからは失望と落胆の声が聞かれた。米軍普天間
飛行場の県内移設に反対するヘリ基地反対協代表委員、安次富(あしとみ)浩さん(61)は
「週刊誌が少女にも非があるような書き方をしたし、警察の事情聴取につらくなったんだろう」と
悔しさをにじませた。
県警は終始ぶれない少女の証言に信ぴょう性があると判断。
少女の心をケアするためにカウンセリングもしながら調べを進めた。
一方、ハドナット2曹は「体は触ったが暴行はしていない」と基本的に強姦容疑を否認。県警は、
供述が少女の説明と食い違う部分もあり、車内の微物鑑定を進めるなど慎重に裏付けを進めた。
しかし、公判に持ち込まれた場合、女子中学生が被害について法廷で自ら証言しなければ
ならない場面も想定される。ある捜査幹部は公判を通じて少女が受ける「二次被害」について
「耐えられるか心配だ」とも話していた。
また、ネット上に少女を中傷する書き込みが登場するなど、事件は社会的に予想外の波紋を
広げた。告訴取り下げにはこうした背景もあったとみられる。(一部略)
URLリンク(headlines.yahoo.co.jp)
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