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1915年から数年間に起きた「アルメニア人虐殺」を非難し、その非難を米国の
今後の対トルコなどへの外交政策に反映させるという趣旨の、民主党アダム・
シフ議員らによって提出された非拘束のアルメニア人虐殺非難決議案は、
カリフォルニア州に多く居住するアルメニア系住民の政治力と思われる。
ユダヤ系であると公式ホームページで示しているシフ議員の選挙区である
カリフォルニア州第29選挙区はGlendaleなどのアルメニア系住民の多い地域
であり、その影響だろう。シフ議員のホームページでも、彼が2006年9月21日に
米下院でアルメニアの独立15周年を記念する演説を行たことが最上段に表示
されている。彼は親アルメニア系議員と考えて良い。
同じディアスポラを経験したユダヤ人としての同情もあるのかもしれないが、
「ホロコースト記憶の日」の演説が5番目に挙げられているのとは対照的だ。
あるいは、かつてウィーンをオスマントルコに包囲されたオーストリア出身の
シュワルツネッガーカリフォルニア州知事も関与しているかもしれない。
トルコが対米安保関係を変更してまで国家をあげて猛反対するという点は
日本の対応とはまるで異なっているとの指摘もあるが、この理由は簡単で、
日本の従軍慰安婦強制連行は全く事実無根なのに対し、トルコのアルメニア人
虐殺は事実だからだろう。
ただ、「パレスチナ人と同様の、かつて追放された故郷へ戻る権利」を根拠に、
亡命アルメニア人がセーブル条約の示すアルメニア人国家地域に移住する
かどうかは微妙だ。というのは、旧トルコ領内のアルメニア人農民はトルコ人
の虐殺によってほとんど全滅してしまったと想像されるからだ。
更に、かつての東ローマ帝国でアルメニア人はギリシャ人に次ぐ支配的
地位にあり、オスマントルコ帝国でもコンスタンチノープルを中心とする
都市部に多数のアルメニア商人が居住していたことが注目される。