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★借金で死ぬな!樹海の看板29人救う
「借金の解決は必ず出来ます!」。全国クレジット・サラ金被害者連絡協議会(東京・神田)が、
こう呼びかける看板を山梨県・富士山ろくの青木ヶ原樹海入り口に設置して1年余。
24時間の相談電話番号も併記して、自殺を図ろうとする人を瀬戸際で助ける試みだ。
これまでに少なくとも29人が救われたという。
千葉県の運転手の男性(44)が樹海に入ったのは、昨年11月半ば。
持病が悪化して昨年6月に会社を辞め、車上生活を余儀なくされていた。
消費者金融の借金は150万円に膨らみ、家族とも疎遠。足は自然と樹海に向かった。
約2週間さまよい、死にきれず、保護された警察官から、同協議会に相談してはどうかと言われた。
「話を聴いてもらえますか」。恐る恐る電話した男性に、相談員は「大丈夫。やり直せます」とキッパリ。
その一言で「助かるかも」と思った。警察官がポケットマネーで電車賃を出してくれ、同協議会へ向かった。
だが、野宿続きで衰弱し、右足の一部が壊死(えし)していたため神田駅で倒れた。
駅に迎えに来ていた相談員が119番通報し、都内の病院へ運ばれた。
現在は生活保護を受け、リハビリを続けている。退院後は、自己破産などの方法で債務を整理し、再就職を目指す。
再起の青写真が描けるのも、弁護士らと連携する同協議会の支えがあるからという。
「あの電話が、人生をやり直すきっかけになった。福祉の職に就き、今度は自分が人助けできないか」。
今はそう考えている。
讀賣新聞 URLリンク(headlines.yahoo.co.jp)