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「未来像…学力低下はさらに進む!!」。昨年12月下旬、福島県相馬市から県立相馬高校の
2年生14人が、元文部大臣の有馬朗人氏(77)を東京に訪ねてやってきた。
生徒たちは研究発表の資料を携えていた。「学力低下の要因の1つは『ゆとり教育』」
「授業で習うことが社会で役に立たないから、学習意欲・関心が低下している」「教員の質も問題だ」…。
資料には有馬氏を詰問するかのような学力低下の“分析結果”が並んでいた。
物理学者で東大総長も務めた有馬氏は、平成8年に「ゆとり」
「生きる力」を打ち出した中央教育審議会の当時の会長だ。
生徒たちは、理数教育を推進する「スーパーサイエンスハイスクール」
活動の一環として教育の科学的考察に取り組んだ。
きっかけは、昨年12月上旬に発表された「生徒の国際学習到達度調査(PISA)」の結果で、
「日本の順位がまた落ちた」という報道だ。
「学力は下がっていない」。きっぱりと反論する有馬氏に、生徒は目を丸くした。
熱弁は2時間近くに及んだ。有馬氏は内心ではこう嘆いたという。
「自分たちが悪い教育を受けてきたと思っている。過度の『学力低下』批判が、
子供たちの自信を失わせた。学力の問題より、こちらの方が大変なことではないのか」
「お前、ゆとりだろ」。ネットの掲示板などで相手をおとしめるため使われる言葉だ。
昨年12月、巨大掲示板「2ちゃんねる」のユーザーが中心となって投票した
「ネット流行語大賞」では、銅賞に選ばれている。
中教審委員として前回と今回双方の指導要領改定に携わり、私立有名進学校を経営する
「渋谷教育学園」の田村哲夫理事長(71)は、ゆとり教育の目指したものについて
「教育の目的は不測の事態への適応力をつけるための訓練。高めるには知識などの学力が3割、
意欲や思考力などが7割-が心理学の定説だ。前回の改定は、
学力訓練に注力しすぎた教育をただすためだった」と位置づける。
2月17日16時4分配信 産経新聞
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