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暴力団幹部が組を抜けたと偽って生活保護を不正受給したとして、県警暴力団対策課と川崎署は１４日、
川崎市川崎区小川町、指定暴力団稲川会系組幹部小川常次郎容疑者（４７）を生活保護法違反の疑いで
逮捕した。同法違反の立件は県内初。
調べによると、小川容疑者は昨年１０月１６日、川崎市の川崎福祉事務所で、「組長が死んで組は消滅した。
糖尿病で働けず、生活に困っている」と偽って生活保護を申請。昨年１１月までに、
１か月半分の生活費や住宅費として約２０万円と布団一式（１万５０００円相当）を不正受給した疑い。
県警によると、同事務所は小川容疑者の申請後、県警に暴力団への所属の有無を照会していたが、
県警の回答が来る前の１０月２２日、支給開始を決定していた。
小川容疑者は、「金に困ってやった」と虚偽申請の容疑を認めているが、同事務所保護課では、
「相談や申請の際、自分が元組員とは言わなかった」と反論。その上で、支給決定の判断について、
「（支給決定時は）所持金が２０００円しかなく、生活が困窮していると判断、法令に基づいて
支給を決定したもので、誤りはない」とし、支給額の返還も求めないという。
川崎市では、生活保護の受給希望者が元暴力団員と判明した場合、県警に照会した上で、
絶縁状などの脱退届や誓約書の提出を求めるが、小川容疑者は提出していなかった。
（2008年2月15日 読売新聞）
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