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心臓裏にガーゼ8年放置、摘出後に死亡 つくばの病院
茨城県つくば市の「筑波メディカルセンター病院」(石川詔雄院長、409床)で行われた心臓手術の際、
医師が患者の心臓の裏にガーゼを置き忘れ、8年8カ月後の再手術で取り出していたことがわかった。
ガーゼは心臓に癒着していたといい、患者は再手術から約3年後に心機能が低下して死亡。
ガーゼと死亡との因果関係を一部認めた病院側は、遺族に慰謝料などを支払うことで昨年示談したが、
遺族によると、再発防止のため遺族が求めた「事故の公表」をしていないという。
関係者によると、手術を受けたのは当時70代だった女性。
同病院で92年6月、心臓の冠動脈バイパス手術を受けた。
その後も入退院を繰り返した女性は、99年に症状が悪化。
検査の結果、心臓裏にある腫瘤(しゅりゅう)が心臓を圧迫し、増大傾向にあったため01年2月、再手術した。
この時取り出した腫瘤の中から29センチ四方のガーゼ1枚が見つかったという。
その後、心機能が低下した女性は04年1月に急性心肺停止で亡くなった。
こうした経緯について病院側は「患者様に長期間にわたり結果的に精神的、
肉体的苦痛を与えたことに心からおわび申し上げる」と話した。再発防止策として、
病院は手術室内でガーゼの枚数を2人で確認するようにし、X線撮影に写るガーゼを導入したという。
また、事故を公表していない理由を病院側は「ご家族からの求めがなく、示談も成立したから」としているが、
遺族は「示談交渉では再発防止などのため、病院側に記者会見での公表をお願いしていた。
ガーゼによる生前の後遺症も明確に認められず、納得がいかない」と言っている。
朝日新聞 2008年02月08日17時08分
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