08/02/08 17:09:36 fQGI111q0
>>301 のつづき
【子イルカ】痛いよう、痛いよう。銛を抜いてよう。えーん、えーん
漁師たちはぐったりした子イルカの尾びれにロープを巻きつけ、
クレーンで吊り上げ車に乗せる。
【子イルカ】 , '´l,
, -─-'- 、i 痛いよう、苦しいよう
__, '´ ヽ、
',ー-- ● ヽ、 海に返してよう
`"'ゝ、_ ',
〈`'ー;==ヽ、〈ー- 、 !
`ー´ ヽi`ヽ iノ
! /
r'´、ヽ
港のセリ場に生きたままズルズル引きずられていく子イルカ。アスファルトの路面は、
子イルカの皮膚を容赦なく削りとる。滑らかだった皮膚はささくれだち、
ボロ布のように破れた表皮のそこかしこから血がにじむ。
そして、弱々しく痙攣する子イルカの首にトビが突き刺さり血がビューと噴き出す。
その刹那、子イルカはビクッと体をのけぞらせ、それきり動かなくなる。
薄れゆく意識の中で、走馬灯のように浮かんでは消える楽しかった日々。
仲間たちと跳ねて遊んだ蒼い海。並んで泳いだ島のように大きな鉄の船。
暗くぼやけていく光景の先に、小さな・・・それでいて力強い光が見えて・・・・
無表情にたくさんのイルカを解体していく漁師たち。やんやと喝采をあげてさわぐ
子供たち。分けてもらったイルカ肉を油紙にくるみ、そそくさと家路へ急ぐおかみさん。
港にはイルカたちの血が流れこみ、いつしか海は真っ赤に染まっていく。