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・途上国から改革開放経済政策の導入でめざましい急成長を遂げ、国内総生産(GDP)
世界第4位にまで発展した中国。今回、日本中がパニックに陥った中国製冷凍ギョーザ
中毒事件に象徴されるように、かつての「近くて遠い国」は日本人の日常生活の隅々に
浸透している。北京五輪まで半年。中国の最新事情に詳しいジャーナリストと作家に
「食」「五輪」を通じて、今後の日中関係を語ってもらった。
司会は金子秀敏専門編集委員(元北京特派員)。
金子 まず今回のギョーザ中毒事件の原因が中国にあったとすれば、どんな印象を
持っていますか。
莫 中国の国内でも「食の安全」は大きな社会問題です。事件の結果がどうあれ、中国に
とっても食の安全は長いスパンで取り組まなくてはならない課題です。中国は「世界の
工場」といわれています。昔は製品に問題があったとしても流通がほとんど地元に
集中していました。しかし、今は国境を超えている。製造者責任も世界的な標準を
求められているのに、責任意識、法制度、行政の監督体制などの点で課題が多く
残っています。
海外の報道に偏りがないとも言えないのですが、それは起きた問題を正当化する
理由にはならない。即日、工場の責任者が記者会見をすべきでした。製品は国境を
超えているのに、消費者への対応は超えていない。昔の国営企業時代のやり方の
ままです。
亜洲奈 中国の場合、環境問題について特に言えますが、良い政策はニュースに
なりにくく、悪いことほどニュースになってしまうことです。中国には環境に配慮して
基準をクリアした食品に認定される「エコ食品」の制度があって、これを取得したメーカーは
06年6月で約3900社、対象製品は1万700種に上って、関心も高いんです。
さらに現在、食品安全法案を審議中で、安全性に問題がある食品の回収制度、食品の
安全信用状況の記録制度も築かれている。そういったニュースも報道されるべきです。
(>>2-10につづく)
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