08/02/05 21:57:59 0
・井上ひさしさん(73)は、言葉にこだわり、庶民の視点から戦争と原爆を厳しく問うてきた。「九条の会」の
呼びかけ人でもある井上さんに、平成の世も20年を迎えた今、私たちへのメッセージをお願いした。
-まずは、今年の課題ないし目標から。
井上 これまで「9条を守れ、憲法を守れ」と声をあげ、「戦争をしない、交戦権は使わない」といった否定
路線を守ってきた。そこで痛感したのは、100%守っても現状維持なのですね。守れ、守れというだけでは
先に進まない。だから今年は「する」に重きを置きたい。一歩でも半歩でも前に進む、そのように我々の意識を
変えていきたい。
-「守れ」から「する」への転換ですね。具体的には。
井上 たとえば、ジュネーブ諸条約に基づく「無防備地域宣言」の条例制定運動です。無防備地域の考え方は
憲法9条の非武装平和主義にうながされてできました。動く武器、つまり兵隊がいない、固定された軍事基地は
封印する、市民に戦う意思がないなどの条件を満たす「無防備地域」であることを宣言した場合、国際条約に
よって攻撃を禁止しています。こうした平和地域を日本全国のあちこちに誕生させたいのです。
-「無防備地域宣言」は有権者の50分の1の署名を集めて自治体に条例の制定を直接請求すればよく、
これまでに大阪市など全国で約20の市町村で直接請求が行われました。しかし、すべての議会で否決
されています。
井上 強調したいのは、これは国際条約で、日本政府も2005年3月に批准している。憲法98条の2項
には、こう明記されています。「日本国が締結した条約及び確立された国際法規は、これを誠実に遵守
することを必要とする」。だから、国際条約は国民の名誉にかけて守るといった気概を見せて、国際的に
認められた特別の平和地域をつくれるように、そのことに理解と共感を示す議員や市長を選んでいきたい。
(>>2-10につづく)
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