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全国的な「恵方巻き」ブームの影響が、三重県産のノリだけを扱う伊勢の海苔問屋「かねやす」にも及び、
ここ数年、「板ノリ」の注文が節分前の1月に集中する傾向にあるという。
節分に太巻き寿司をその年の「恵方(縁起の良い方角)」に向かって無言で丸かじりをすると
幸福になるといわれている関西地方に伝わる「恵方巻き」の風習。
今では全国的な認知も高まり、それに伴い節分に合わせて「板ノリ」の需要も伸びている。
関西だけの風習だった「恵方巻き」が全国で消費されるようになったのは
1989年に広島県の「セブン-イレブン」で商品として販売したのが始まり。
その後「ローソン」が2001年に、「ファミリーマート」が2003年、「サークルKサンクス」「am/pm」などが
2004年にそれぞれ追従販売、さらにデパートやスーパーなども食品売り場で販売するようになり
全国で「恵方巻き」が食べられるようになった。昨年の「恵方巻き」の消費本数は
約3,000万本(全国のノリの総生産枚数は約95億枚、全国漁業協同組合連合会調べ)だったという。
今年創業100年を迎える同社の4代目にあたる笠井大輔さんは
「伊勢でも節分に太巻き寿司を食べる習慣が定着したのは数年前。
それまで(節分に)家庭で作って食べていた人も少なかったが、
コンビニなどの影響で『恵方巻き』が完全に市民権を得たこともあり、伊勢でも多く食べられるようになったと思う。
地元の寿司店や和食店でも『恵方巻き』が頻繁に作られるようになった」と話す。
「近年は家庭で料理を作らなくなったことや、ご飯を食べなくなったことから家庭でのノリの需要は減っていると思う。
反面、コンビニのおにぎりや回転寿司でノリが使われることから全国の生産量、消費量はほぼ横ばい。
『恵方巻き』をきっかけにノリを食べる回数が増えれば」(笠井さん)とも。
同社のノリは三重県産だけにこだわり、桑名産、鳥羽産(桃取、答志、菅島)をメーンに販売。
商品はインターネット自社サイトやヤフー店でも取り扱う。
URLリンク(iseshima.keizai.biz)