08/02/03 07:46:37 0
>>981の続き
●説得力ない厚労省の説明
不満の中身は2つに大別される。
まず、「基準値に、科学的な根拠が乏しい」(冷凍食品メーカー)というものだ。
例えば小松菜の場合、クロルピリホスの基準値は2ppm。ところが同じ緑色の葉物野菜である
ホウレンソウは、0.01ppmと小松菜の200分の1だ。ホウレンソウばかりに違反が集中したのは
そのためだ。
厚労省は基準値について、「該当する農薬がその農作物に使われる可能性や、国民がその
農作物を摂取する量などを勘案して基準値を決めている」(監視安全課)と説明する。
しかし、「小松菜からもクロルピリホスは検出されているし、ホウレンソウより小松菜を多く
食べる消費者もいる。説得力に欠ける」(輸入業者)。
もう1つは、「基準決定と適用のプロセスが不自然」(冷凍食品メーカー)という不満だ。
「これまで、基準値の改訂には1年間の周知期間があった。今回は基準が突然決まったうえ、
それ以前の輸入品にも基準を適用し、そこからサンプル検査をして『出た』『また出た』と
告知している。極めて異例だ」と、この冷凍食品メーカーは戸惑いを隠さない。
別の輸入業者は、サンプルの採集方法にも違和感を感じている。
「輸入野菜はコンテナごとの抜き取りなのに、国産野菜では『農家からサンプルの提供を受けた』
と注記している検査があった。これでは意図的な国産品の保護と疑われても仕方がない」。
安全性に問題のある食品を素早く排除するのは大切だ。しかし肝心の基準の中身が不透明では、
消費者はいつまでも不安をぬぐえない。安全性に名を借りたセーフガードと疑われるようでは論外だ。
厚労省は消費者にきちんと説明できる基準作りに、今すぐ取り組むべきだ。
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