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★社説1 首相は市場安定と成長の戦略を語れ
米国の緊急利下げの効き目は薄かった。23日の日経平均株価は前日の大幅な下げを
取り戻すには至らなかった。世界的な株安とその後に来る可能性がある景気後退に
どう対応するのか。政府・日本銀行は今こそ、市場安定と成長促進の方策と決意を
内外に示すべきである。
年初から加速した株安は米国のサブプライムローン(信用力の低い個人向け住宅融資)の
焦げ付きに端を発している。とはいえ日本の株価は米国株に左右されやすいうえ、
日本株の下げ幅は米国株より大きい。米国の出方を待つだけではなく、日本自身が自国と
世界の経済安定に積極的にかかわる必要がある。第二の経済大国としての責務でもあろう。
今週、世界経済フォーラム主催のダボス会議に出席する福田康夫首相は、地球温暖化
対策とともに、市場と経済の安定に向けた日本の方針をはっきりと表明してほしい。
いま必要なのは第一に、金融・資本市場の混乱を抑え込む政策だ。機動的な資金供給のほか、
必要に応じ利下げも考えられて良い。福井俊彦日銀総裁は、金利水準が低くとも利下げできない
ことはないと示唆している。柔軟な対応に期待したい。
第二に、成長促進のための構造改革を続ける姿勢を明らかにすることだ。
福田内閣発足後、約4カ月になるが、何をどう改革するのか見えてこない。
規制改革、地方分権、農業改革、経済連携協定、財政健全化など道半ばの改革は多い。
反対勢力への首相の融和的な姿勢から改革の後退を読み取った外国投資家が、
日本株の売却を急いだという見方もある。遠回りのようだが、改革への決意を示すことは
当面の市場安定にもつながるのではないか。
政府の経済財政諮問会議は今春に成長戦略を出すという。官僚の合意を取り付けた
うえでの改革は骨抜きになりがち。首相自身が改革の優先順位と方向を決めるべきである。
景気は常に循環するので2002年初めからの景気拡大はいずれ終わる。
そのとき株価暴落など深刻な事態を招かないためにも改革の路線をしっかり固めておく必要がある。
(中略)
与野党とも広い視野を持って、構造改革や市場安定策を真剣に考えてほしい。
日経新聞(抜粋) URLリンク(www.nikkei.co.jp)