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【パリ=林路郎】フランスの国立科学研究所(パリ)は23日、北極海の海氷面積が
昨年9月の段階で約413万平方キロ・メートルとなり、2005年夏(約530万平方
キロ・メートル)と比べると、わずか2年余りで、117万平方キロ・メートルも減少した
とする調査結果を発表した。
減少した面積はフランス国土の2倍以上、日本の国土の3倍以上に当たる。同研究所は、
減少ペースが従来予測の2~3倍に速まったとし、「今年夏にはさらに100万平方キロ・
メートルが失われる恐れもある」と警告した。
調査は、北極海での温暖化の影響を調べてきた欧州科学者チーム「ダモクレス」が、
調査船を使って行った。調査団長のジャンクロード・ギャスカール研究部長は記者会見で、
「将来の減少を予測する手段として国際的に使われている現在の計算方法を見直す
必要がある」とも語った。
減少が極端に進んだ原因として、調査団のメンバーは、北極圏で最近、大気汚染による
靄(もや)が増え、温室効果をもたらしたため、一帯の気温が上昇していると指摘。これは、
ロシアやスカンジナビア諸国など北極海沿岸の国々が原油やガスの採掘を活発化させて
いることと密接な関係があり、北極海での資源開発が、海氷の減少の重要な一因と分析した。
また、調査船は約5000キロ・メートルの行程を1年4か月かけて航行したが、これは
予定期間の半分以下だった。海氷の平均の厚さが1・5メートル前後にまで薄くなって
いたことから、速く航行できたためで、調査団は「海氷の減少の深刻さを如実に物語る」
としている。
ソース URLリンク(www.yomiuri.co.jp)