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・通常1個4円の貸し玉を1円に引き下げ、女性や団塊世代などから新しい客の獲得を
狙う「1円パチンコ」が急増しているが、1円の玉を4円の台で使ったり、交換率の高い
店に持ち込んだりする悪質な客への対応に、店側が四苦八苦している。規制で玉は
大きさを変えられないため、箱や玉の色を変えて一目でわかるように工夫したり、箱に
ICチップを付けたりする店も。パチンコ人気回復と不正防止のため、店側の試行錯誤が続く。
「ワン(=1円)パチ」などと呼ばれる低価格のパチンコ台を導入する店は、ギャンブル性の
高い機種を撤廃する風営法規則改正での客離れを防ぐため、昨年1月ごろから増え始めた。
パチンコ店でつくる全日本遊技事業協同組合連合会は「安く長く遊べて客の滞留時間が
長くなり、他の機種にも客がつく」と言う。パチンコ発祥の地、愛知県では、1円と2円の玉を
使う台が、昨年8月の2302台に比べ、今年1月には9123台と、5カ月間で約4倍に増えた。
ところが、1円パチンコの普及で、新たな事件も起きている。昨年8月、東京都板橋区の店で
客が1円で仕入れたとみられる約8000発の玉を、上着やズボンに入れて、不正に店内へ
持ち込んだことが監視カメラに映っていた。同年11月には静岡市の店で、6~7人組の男が、
同様に換金目的でパチンコ玉約5万3000発を持ち込んだ事件も起きた。
こうした事件への対応策としては、値段の違う貸し玉を見ただけで区別することが必要だが、
パチンコ玉は風営法の規則で、鋼製、直径11ミリ、重さは5・4グラム以上5・7グラム以下と
決まっている。
名古屋市のベイシティ名宝大須店は「1円パチンコで年金生活者や主婦など、過去に
パチンコをしていた人が戻ってきた。一過性では終わらない人気」と話す。昨年5月に
導入し、今では全体の約3割が1円コーナー。今後も増設する予定だ。 この店では、
玉を入れる「ドル箱」を1円コーナーでは黒色にし、半透明の箱を使う4円コーナーと
分けた。他店の玉が紛れていないかどうか、毎日、コンピューターでチェックも行う。(一部略)
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