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<さまようマネー、円に逃避 米欧景気懸念、消去法で>
米国を中心に景気減速懸念が広がり、投資家が安全志向を強めている。「質への逃避」を合
言葉にマネーは株式市場から債券市場に流入。商品市場でも選別が進み、原油が売られて
金が買われている。債権や金に劣らず外国為替市場で上昇しているのが円だ。欧米や資源
国の通貨が売られ、結果として「円への逃避」が起こっている。
(略)
「円に魅力があるわけではないのだが……」(大手国内銀行の外為ディーラー)。日本の景気
も足元では減速し、日銀もすぐには利上げしないとみられている。円を積極的に買う理由に乏
しく、市場関係者は「行き場のないお金が円にたどり着いた」と口をそろえる。
(略)
高値にある欧州や至言国の通貨に売り圧力が及び、結果として円が持ち上がる。日本と海外
との金利差が縮まる方向に動き、円キャリー取引のうまみも減っている。海外の投資化はひと
まず、日本の短期債などに資金を流入させているとの指摘もある。
「お金の巡りが悪くなると、円高になりやすくなる」。リーマン・ブラザーズ証券の田中泰輔チー
フ外国為替ストラテジストは、円は経済が停滞すると買われる「不況通貨」と呼ぶ。
安全志向が強まると、リスクマネーの動きは鈍る。国際資本移動が活発でなくなれば、貿易
など実需の資金取引が目立つようになり、経常黒字の日本は通貨の上昇圧力が高まる。ス
イスフランが上昇し、アジアで株価が下落しても通貨が底堅いのもこの構図が当てはまりそ
うだ。
リスク許容度の指標ともいえる株価が下がると円高が進むというここ1ー2年の図式も健在だ。
(以下略。全文は1月18日付日経金融新聞 URLリンク(www.nikkei.co.jp) 2面記事をご参照ください)