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第138回芥川賞・直木賞(日本文学振興会主催)の選考会が16日、東京・築地の
新喜楽で開かれ、芥川賞に川上未映子さん(31)の「乳(ちち)と卵(らん)」(文学界
12月号)が、直木賞に桜庭一樹さん(36)の「私の男」(文芸春秋)が選ばれた。
中国人で初の芥川賞候補となった楊逸(ヤン・イー)さん(43)は受賞を逃した。
副賞は各100万円。授賞式は2月22日午後6時から、東京・丸の内の東京会館で
開かれる。
川上さんは大阪市生まれ。同市立工芸高校卒。07年「わたくし率イン歯(は)ー、
または世界」で初めて芥川賞候補になった。東京都世田谷区在住。
「乳と卵」は、30代の女性が、大阪から上京してきた姉とその小学生の娘と
過ごす3日間の物語。大阪弁のノリのよい語りで母娘の愛憎や肉体への違和感を
描き出す。
川上さんは「びっくりしています。受賞前も受賞後も、人に何か切実なものを感じて
もらうために書くことに変わりはないが、身の引き締まる思いです」と語った。
芥川賞選考委員の池澤夏樹さんは「声が聞こえてくる滑らかな文体、たくらみが
ある構成が非常に良くできている」と評価した。楊さんについては「勢いはあるが、
文章が芥川賞のレベルに達していない、という理由で見送られた」と述べた。
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