08/01/14 23:18:03 0
「ドラゴンクエスト」が任天堂マシーンに帰ってきた。本編シリーズでは、00年の「3」
(ゲームボーイアドバンス)以来だ。
やはりドラクエとテンポ重視の任天堂機の相性は良い。言うまでもなく「4」の面白さは
折り紙付きで、DSの快適な仕様が、大きなプラスをもたらしている。元々ドラクエはド派手な
映像や複雑なシステムがウリではない。だから素早い起動、どこでも即中断可といったDS
の特性も生きる。「シンプルだからこそ楽しい」と思える作品に仕上がっている。
思えば「4」は不幸な作品だった。「3」があまりに奇跡的なタイトルだったことから比較を
まぬがれず、初登場時は正当な評価を得られなかった感がある。ファミコン版は出荷数も
ダウンした(3は380万本、4は310万本)。
しかし、17年たってようやく「3」の呪縛から逃れられたのか、装いを新たにした「4」は
面白い。多彩な筋立てでゲームの仕組みを理解しながら楽しめるオムニバス構造、
サクサクした戦闘、2画面を駆使してキャラクターのイラストや地図が見えるようにした
丁寧な工夫。とても一昔前のゲームとは思えない。
物語も奥深い。勇者の村での悲劇は何度見ても泣ける。シンプルなドット絵だからこそ、
我々の胸を打つのかも知れない。ムービーがなくても感動を呼べる。記号的なドット絵にも
人は感動できる。「シンプル・イズ・ベスト」。「4」はこれを証明する一作なのだ。
◇著者プロフィル
吉田龍司/サブカル、歴史方面で活躍中のライター。最近の著書は「図解 戦国大名格付け」
(綜合図書)に執筆。
ソース(毎日新聞) URLリンク(mainichi.jp)
写真=「シンプルだからこそ楽しい」と思えるニンテンドーDS用ソフト「ドラゴンクエスト4」
URLリンク(mainichi.jp)