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三郷市三郷三丁目に「三郷早稲田民間交番」がオープンした。
廃止された消防団の物置小屋を市が改装し、
運営は早稲田地区十八町会でつくる同交番運営委員会が担う公設民営方式。
運営委員長で岩野木町会長の宮田茂平さん(７４)は
「まちの防犯活動の拠点です。住民が気軽に集い、話し合うサロンにしたい」と話す。
市は防犯活動の拠点と言う意味で「防犯ステーション」と呼んでいるが、
宮田さんら住民の意見を入れて施設名は「民間交番」とした。
ＪＲ武蔵野線の土手下の住宅街の一角にあり、空色の塗装はいかめしさがない。
昨年十二月二十二日の開所式には、木津雅晟・三郷市長、
松嶌勇次郎・吉川警察署長や町会代表者ら約五十人が出席、門出を祝った。
消防団の物置だったとはいえ、頑丈な鉄骨づくりの二階建て。
トイレが屋外の簡易式であるほかは、本物の交番より立派な建物。
オープン以来、連日午後一時から同七時まで、十八町会の役員たちが二、三人ずつ交代で詰めている。
「正月も休まない。三百六十五日開いている民間交番なんて、県内でもうちだけではないでしょうか」と、
大広戸町会長で同交番の事務局長、吉岡貞義さん(６２)は胸を張る。
開所したころは、室内ががらんとしていたが、年明けに訪ねて見ると、電気ストーブやファックスが入った。
お客さんには、紙コップに白湯だったが、茶わんとお茶に変わった。
「町の人が、頼まないのに持ってきてくれたんです。おせんべを差し入れてくれたりね」と、吉岡さん。
吉岡さんは、ここが昔の駐在所みたいになればいい、と言う。
「うちのとうちゃんは飲んだくれて、とか、子どもが勉強しなくてとか、
そんなたわいのないことの相談に乗ってくれたのが駐在さんだった。
そんなあったかい場所になったらいいな、と思います」
埼玉新聞
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