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【知られざる世界】受刑者の年越し 東京・府中刑務所
3000人もの受刑者が生活する東京・府中の府中刑務所。華やかさとは縁遠い刑務所では、どんな正月を
迎えたのだろう。ふだんは目にすることのない受刑者の年越しの様子を見るべく、大みそかの31日に府中へ。
厳しく生活管理されている刑務所の新年で記者が見たものとは…。
「おやじ、明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします」
1日午前8時。受刑者の1人から、房を管理する刑務官にあいさつの声が飛んだ。刑務所とはいえ、正月は
特別な1日。ふだんなら平日は午前6時45分、休日は午前7時20分に起床しなければならないが、新年の
スタートはやや遅めだ。
朝食も特別メニューが並んだ。ちらし寿司、鉄火丼、雑煮と正月気分を味わえる献立。クッキーやチョコレート
などのお菓子や魚介類、煮豆、だし巻き卵などを折り詰めにしたおせちも用意された。「臭い飯」として知られる
麦飯も、三が日は「銀シャリ」になる。
変化は生活時間にも及ぶ。記者が取材に入った大みそか。ふだんの就寝時間は午後9時だが、この日は午前
0時15分に。夕食を終えた受刑者はそれぞれの部屋で「紅白歌合戦」や「ゆく年くる年」を視聴。塀の外と変わら
ない年越しの風景が、非日常空間の刑務所に映し出された。
ふだん受刑者に課せられる工場での作業も1月3日までは休みとなる。受刑者は自室から出ないで、新聞や
雑誌を読んだり、テレビを見たりしてして、それぞれの正月を過ごす。
厳しく管理されたふだんの生活に比べると、華やかに映る塀の中の正月だ。
しかし、4日からは元の生活に戻る。府中刑務所の日本人受刑者の平均入所回数は4・4回。彼らは何度特別な
正月を過ごしたのだろう。高い再犯率を示す数字を前に、当初感じたおとそ気分が吹き飛んだ。
ソース 産経新聞 URLリンク(sankei.jp.msn.com)