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・きつい、汚い、けがが多いの「3Kスポーツ」と呼ばれるラグビー。第87回全国高校大会が
27日に大阪府東大阪市の近鉄花園ラグビー場で開幕するが、予選への出場校数は
全盛期の約6割にまで減少している。今年は事実上予選なしで全国大会に出場する
チームもある。生徒たちが「3K」を嫌って敬遠することに加え、けがを恐れ親が入部に
ストップをかけるケースもあるという。ラグビー協会は人気低迷を防ごうと、必死に普及
活動に取り組んでいる。
11月4日にあった島根の「代表決定戦」。江の川が99―0で出雲・松江高専連合を破って
17年連続の花園出場を決めた。しかし、実は試合前から県代表は江の川に決まっていた。
島根は90年代前半までラグビー部が4校あったが、現在活動しているのは江の川と出雲の
2校だけ。しかも出雲は今年の部員数が15人に足りず、試合ができない状態だった。
出場資格のない松江高専に助っ人を頼み、何とか出場にこぎつけた。ただし、合同チームの
全国大会出場は基本的に認められておらず、代表決定戦は実際は「壮行試合」だった。
佐賀は参加が4校。ここも予選は有名無実化しており、佐賀工が準決勝で300―0、
決勝も217―0で圧勝し、26年連続の出場を決めた。
県教委が89年に「県立高校運動部推進指定校制度」を設け、推薦入試で優秀な選手が
一極集中した。佐賀工の小城博顧問は「全国で勝つためには必要な制度だと思う」。
ラグビーの予選参加校数が最多だったのは第71回大会(91年度)の1490校。高校ラグビーを
題材としたテレビドラマ「スクール・ウォーズ」が放映され、人気が高まった。
しかし、今は900校台で増減を繰り返している。
背景には少子化の影響がある。高体連に加盟する全スポーツ部員数はこの10年間で
25万人近く減り、07年度は約120万人。ラグビーは他の主要チーム競技と比べて苦戦
している。
人気低迷に危機感を持つ協会は、主に小学生を対象にコンタクトのない「タグラグビー」を
広め、競技に親しむ土壌を醸成している。タグの全国大会も開催され、底辺は拡大している。(抜粋)
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