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★政府予算案 格差対策が心もとない
2008年度予算の政府案が決まった。
小泉・安倍政権の改革路線のなかで広がった格差問題や少子化対策など
暮らしに直結する緊急の課題に、展望を示したとはいえない。
参院選での与党の歴史的敗北は、国民が不安に思っている現実を軽視した結果である。
福田康夫政権が示した処方せんは、小粒の内容にとどまった。
年明けの通常国会では、生活者の視点に寄り添った予算案審議を与野党に求めたい。
一般会計の総額は83兆613億円だ。07年度当初予算に比べて、わずかだが伸びている。
財政健全化に配慮して、公共事業や政府開発援助(ODA)などの分野で
削減に心掛ける一方、格差是正、少子化対策といった分野では歳出に力点を置いた。
具体的には、財政力の格差是正などに向けて、地方交付税に4000億円の特別枠を設けた。
自治体への配分額も15兆4061億円と3年ぶりに増額するなど、取り組みをアピールしている。
就労支援では、来年4月から本格的に始まる「ジョブカード制度」に、
厚生労働省分で174億円を計上した。フリーターなどに企業での職業訓練の
機会を提供し、評価をカードに書き込み、就職につなげる制度である。
インターネットカフェで暮らしながら日雇い仕事をしている「ネットカフェ難民」に
対する就職支援も進めていく。
福田首相は10月の所信表明演説で「格差問題への対応」を1項目設けた。
構造改革を進めるなかでひずみが生じたことを認めた上で、
「きちんと処方せんを講じていく」と決意を述べた。
参院選の与野党逆転を受けて、格差問題を軽視できなくなったためだろう。
だが、予算案で示した対策は抜本策とはほど遠い。
信濃毎日新聞 URLリンク(www.shinmai.co.jp)
社説の続きは>>2-5