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“一流”というものの定義は、見る者を虜にすることであろう。たとえルールに詳しく
なくても、人を感動させる。日曜日に行われたサッカーの世界クラブ選手権決勝戦、
ACミラン(イアタリア)対ボカ・ジュニアーズ(アルゼンチン)には、目を奪われた。
ACミラン・カカ選手が、後半16分過ぎに見せた約40メートルドリブルで敵DFを
振り切っての3点目。まさに異次元の走りそしてシュート…。その動きは見る者の
想像を、思考を超えさせる。さすが今年の世界最優秀選手である。
ところが、こんな素晴らしい中継に水を差していたのが、ゲスト出演していたサッカー通
を自負するタレントたちである。明石家さんま、タカ&トシ、土田晃之ら…。決して嫌いでは
ないし、才能も認めているが、真剣勝負の場には、不適切と思ったのは小欄だけだろうか。
ファンにはたまらない三浦知良と中田英寿のツーショットが実現しているのに、「最近、
カラオケどこ行ってるの?」「中田さんは、いま何で食べてるの?」の質問とは…。
思わず現場ディレクターが「あの、サッカーの質問を…」と。ドタバタぶりが伺われた。
試合終了後にもMVPのカカをゲスト出演させたのに、ほぼ同じ光景が繰り返されたのは
残念である。
最近の傾向として、野球中継でもそうだが、“人寄せ的”にタレントを使うことが多々ある。
別に否定はしないが、今回のように高度な試合では、多少詳しいタレントの応援より、
専門家の高度な解説や、選手の考えなどを分析して欲しいのがファンの願いでは
ないか。高額な放映権料を払ってのイベントで、高視聴率を望む気持ちは理解できるが、
ショーアップを狙う余り、現場から離れ、肝心のスポーツの本質がボケてしまった感は
否めない。
別に米国がいいとは言わないが、野球やアメフットなど中継の間や、その後には
専門家が分析を繰り返し、詳細な現場リポートをする。スポーツを深く純粋に伝える
ことによってそのステータスを守り、ファン拡大している。すべてとはいわないが、
余計なバラエティはスポーツには似合わない。
ソース(MSN産経ニュース) URLリンク(sankei.jp.msn.com)