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富山呼吸器外し:「6人余命24時間内」殺人立件困難か
富山県射水(いみず)市の射水市民病院(麻野井英次院長)で人工呼吸器を外された末期患者
7人が死亡した問題で、呼吸器外しの際の患者の容体が明らかになった。県警が複数の専門医に
鑑定を依頼していた。6人は呼吸器を外さなくても余命が24時間以内で、残る1人は数日間は
生存した可能性はあるものの回復不能の状態だった。呼吸器外しと死亡との因果関係の立証は
難しいとの見方があるうえ、全員の遺族に処罰感情がないことなどから、鑑定結果は捜査当局の
判断に大きな影響を与えそうだ。
県警は、元外科部長の伊藤雅之医師(52)のほか、呼吸器外しにかかわったとされる
もう一人の医師についても殺人容疑で捜査を続けており、立件の可否は最終的に検察が判断する。
調べでは、7人は男性4人、女性3人で50~90歳代の県内在住者。鑑定では、呼吸器を
外さなくても余命2、3時間の患者が3人、12~24時間が3人だった。残る1人は、呼吸器を
装着したままなら数日間は生存した可能性があったが、回復不能の状態で遺族に処罰感情は
ないという。
患者や家族から呼吸器を外す承諾を得ていたケースは少なくとも2件以上認められたが、意思が
確認できないケースも数件あった。伊藤医師の指示で、同僚医師が外したケースが1件あった。
伊藤医師は毎日新聞の取材に、7人中6人について関与を認めたうえで▽50歳代の女性は
生前に本人から延命治療を望まない意思を確認した▽別の2人は延命拒否の意思が家族の話など
から推定できた▽すべての患者は回復不能の脳死状態だった--などと話し、「犯罪ではない」との
認識を示している。伊藤医師は現在、別の病院に勤務している。
(以下>>2以降)
毎日新聞 2007年12月23日 2時30分
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