07/12/23 08:17:02 0
ディーゼル車の排ガスなどに含まれる極めて微小な粒子(ナノ粒子)を
妊娠中に取り込んだサルから生まれたばかりの子の肺に、急激なアレルギー反応で
引き起こされる細胞の障害や細胞死が多発していることを、栃木臨床病理研究所と
東京理科大、京都大などの研究グループが二十二日までに実験で突き止めた。
グループは「人間でも妊娠中の母親がディーゼル粒子を吸い込むことが、
生まれた子どものぜんそくや乳幼児突然死症候群などの原因となっている可能性を示す」と
指摘。疫学調査などさらに詳しい研究が必要だとしている。研究論文は世界周産期医学会の
最新の論文集に掲載された。
研究グループは、妊娠中のアカゲザル三匹の背中の皮下にディーゼル粒子を注射。
それぞれから生まれた三匹の肺の組織を調べた。
子ザルの肺の細胞には、アレルギー反応に関連する「マスト細胞」が多数確認され、
肺の中で酸素を取り込む役割を果たす細胞の多くが死んだり変性したりしていた。
通常、出生直後の肺の細胞でアレルギー反応が起こることはないという。
一方、妊娠中にディーゼル粒子を注射しなかったアカゲザルの子に異常はなかった。
注射で母ザルの体内に入れた量は、大気汚染が激しい地域で人間が呼吸によって取り込む量とほぼ同じ。
妊娠したマウスに、実際の大気中で観測される程度の濃度のディーゼル粒子を吸わせ、
生まれた子の肺細胞を調べる実験でも、同様の症状が確認された。
*+*+ 東京新聞 2007/12/23[**:**] +*+*
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