07/12/21 19:19:07 pcsSwV0N0
>>735
米国大統領選挙の有力候補である民主党のオバマ上院議員は、
「黒人の米国も白人の米国もラテン系市民のアメリカもアジア系市民の
アメリカも存在しない。彼らが団結して結成した米国という一国家が存在する」
と演説し、
「アメリカという国家が素晴らしいのは、摩天楼の高さや、軍隊の強さや、経済の
大きさにあるのではなく、『すべての人間は平等で、自由と幸福を追求する権利
がある』という建国の精神に我々が誇りの基礎を置いていることにある」
と米国の偉大さを主張している。
しかし、彼の主張する「団結したアメリカ」の構成員は移民の子孫ばかりであり、
先住民族は含まれていないのだ。それも当然である。先住民族を虐殺し追放し
土地を奪うことを前提として、米国の繁栄と国民の団結が実現されているからだ。
20世紀後半の世界では、米国が正義の代名詞であった。米国的であることが
正義と同義とされ、米国文明の偉大さが全世界に喧伝された。しかし、その米国
文明の裏に潜む先住民族虐殺+追放という原罪が注目されることは少なかった。
今回の決議はこの原罪を国連総会の場で取り上げると共に、米国とその兄弟
であるカナダ・オーストラリア・ニュージーランドを糾弾したことに大きな意義が
あったと思われる。
ひょっとすると、20世紀後半の世界では悪の象徴として「ナチスドイツや日本の
軍国主義」が取り上げられてきたのと同様に、21世紀前半の世界では悪の象徴
としての「アメリカ・カナダ・オーストラリア・ニュージーランドの先住民迫害」が
取り上げられ、米国やオーストラリアは犯罪国家の代名詞になるのかもしれない。