07/12/20 12:29:08 0
「時代に逆行している。ますます飲酒運転が増える危惧(きぐ)さえ覚える」。ワゴン車を飲酒運転、三人を死
亡させたとして危険運転致死罪に問われた被告(50)に十九日、神戸地裁尼崎支部で言い渡された判決。懲役
二十三年と、飲酒運転厳罰化の世論を背景に同罪が新設されて以降、最も重い量刑となった。ただ、併合罪を適
用した検察側の求刑は有期刑最高の懲役三十年。七年という落差に、傍聴席の遺族らは落胆と憤りを隠さなかっ
た。
センターラインを越えてきたワゴン車に衝突され、亡くなったタクシー運転手の男性=当時(48)=の長女
(22)は、うつむいたまま裁判長から判決理由を聞く被告の後ろ姿に悔しさをこらえきれず、法廷を出た。
「三人の命がたった二十三年なのか」。涙がにじんできた。
一家の中心で、孫からも「じいじ、じいじ」と慕われていた。平穏で幸せな日々だった。
仕事柄、交通ルールには特に厳しかった。福岡市で昨年八月、飲酒運転の車に追突された車が海に転落、幼児
三人が死亡した事故には「飲酒運転はあかん。許す人間がいる限り無くならない」と憤ったという。その父が、
泥酔状態の被告が運転するワゴン車に「殺された」。
十一月、長女は母(48)と福岡の事故現場を訪れ、遺族が建てた地蔵に手を合わせた。タクシー運転手の男
性が家族に「一度は見ておきなさい。飲酒運転があかんということが分かるはずや」と言っていた場所だった。
「このままでは同じように悲しい思いをする遺族は減らない」と兄(26)。「何よりおやじが一番悔しがっ
ているはず。飲酒運転を無くすため、司法は厳しく対応してほしい」と唇をかみしめた。
この日は東名高速の飲酒事故で二児を亡くし、飲酒運転厳罰化に取り組んできた夫妻=千葉市=も傍聴。
「(裁判所が危険運転致死の認定を事実上断念した)福岡のケースとともに、厳罰化の流れに水を差さないか不
安になる」と話した。
ソース
神戸新聞 URLリンク(www.kobe-np.co.jp)
関連スレ
【兵庫・尼崎】飲酒運転で3人死亡、最長の懲役23年判決
スレリンク(newsplus板)