08/05/19 17:01:58
美空ひばりは声量とかあらゆるジャンルをこなせるとか
そんな次元をはるかに超えてる。
その歌声を聴いた人が、どこまで自分の記憶や経験を呼び覚まされて
感情移入できるか、にその歌手の究極の価値がある。
「川の流れのように」だと
「でこぼこ道や曲がりくねった道 地図さえない それもまた人生」と
聞いた人が自分をそこに当てはめて、記憶を辿ってしまう、
そういう事。
美空ひばりの個人的な思いを歌に乗せて聞き手に「聞いてくれ!」と対極なんだ。
一切押し付けない。全てを聞き手に委ねる。
その次のレベルで言葉一つ一つの表現力。
「川の~」だと「あぁ 川の流れのように ゆるやかに」の「ゆるやかに」。
こんなに聞き手に川がゆるやかに流れているイメージを喚起させる
「ゆるやかに」の表現ができるのは、美空ひばりしかいない。
こういう事とは対極にある技術ばかり教えてるボイストレーナーが
口を揃えて絶賛するのが、美空ひばり。