08/09/19 06:41:17 0
>>355
量販店やスーパーに並ぶ1万円程度のスーツには、接着芯が使われています。
接着剤で芯と生地を張り合わせてしまう訳です。
このようにすれば、布地の格子目と毛芯の格子目を考える必要もありませんし、
1800針もの手間を省けます。
接着剤を塗って貼り付ければ良いんですから、こんな楽な事はありません。
しかし、便利さや安易さは、引き換えに大事なものをなくしてしまいます。
この場合、接着芯にした事で、簡単にシルエットを保つ事ができるようになりましたが、
同時に「糸によるクッション」が無くなってしまいます。
毛芯か生地かのどちらかが、「湿気や温度」でずれたりすれば、直ぐにシワができ、
ごわごわになります。
また、接着剤ですから水に非常に弱く、雨に濡れれば接着剤が緩み、
やはりごわごわになってきます。
また、この方法を使ってしまうと、生地を接着剤で芯地に添わせますから、
まるで紙のようにぺらぺらの印象になってしまいます。
Super120 の生地の風合いは、滑らかな生地の揺れなどに現れますが、
これも接着剤で殺されてしまいます。
どんなに良い生地を使っても、その良い生地なりの風合いは死んでしまいます。