田川寿美スレッド2at ENKA
田川寿美スレッド2 - 暇つぶし2ch900:男です女です名無しです
09/07/05 20:15:39 pX4oeLEn
2000年から2003年にかけておもにBS11で放送された田川寿美の録画を聴いてみた。
約60曲ほどだろうか。田川寿美は演歌歌手というカテゴリに属するが、DVD-RWに
録画した多くの曲を聴いてみて、演歌の曲で感動するものはほとんどなかった。

何を歌っても叙情歌になると言われて久しいが、やはり聴いていて心地よいのは叙情歌は
もちろんのことだが、昭和20年代から40年代にかけての歌に聴かせるものが多かった。
当時はカラオケがなかった時代であり、現在のように「カラオケで歌いやすいように」
アマチュアでもそこそこさまになるように歌いやすく歌作りされている曲、というものが存在しない。

したがって当時の曲には、聴く人を感動させるように広い音域を要求する曲が多い。
また叙情歌も当時の時代に作られたものが多い。叙情歌もそうだが当時の曲には西洋音楽の
強い影響が認められ、そうした時代に作曲家が自分の作りたいように曲を作れた時代だった。
音域の狭い歌よりも、低域からより高い高音をサビに持ってくることで聴く人に
強いインパクトを与えることができる。田川寿美は地声からファルセットへのつながりが
スムーズで、聴く人に違和感を感じさせにくく、高音域を余裕を持って歌うことができる。
田川寿美の地声はファルセットと質的に同じであり、地声からファルセットへの移行に
無理がない。他の歌手に比べてこれは優れた素質だ。わたしが田川寿美の歌に愛着を持つのは
彼女の声質が地声とファルセットとのつながりに無理がなく、聴いていて心地いいからだ。
それに加えて田川寿美は高音域に加えて低音域も十分に出せる。
ファルセットで歌えない歌手が自分の出せる高音の限界近くまで歌おうとすると、どうしても
力んだ声になり、聴いていて無理を感じる。

もう何十年も前からカラオケ全盛で、演歌では曲作りもアマチュアが歌いやすいように
広い音域を必要としないものがほとんどだ。そうした演歌を歌っている田川寿美は、自分の良さを
発揮できていない。昭和38年に舟村徹が作曲した「ひばりの佐渡情話」は、ひばり本人よりも
より美しく歌っている。歌い方にクセがない。それが何を歌っても叙情歌に聞こえる、ということに
つながっている。こぶしは歌えない。こぶしのように聞こえたとしても、それはこぶしのまねを
しているだけであり、こればかりは生まれつきというしかない。こぶしは練習では身につけることが
できないからだ。こぶしが歌えないこともクセのない歌い方につながっている。

ある時期、「女人高野」などで新しいジャンルの歌を歌った時期があった。これは歌手であれば
誰でもかかる「はしか」のようなものだ。自分の理想とする歌を歌いたい、そうした願望を
演歌歌手の多くが持っている。しかし、実際に自分の理想とする歌を歌って、それで成功した歌手を
わたしは知らない。自分の理想とする歌は、多くの演歌ファンにとって受け入れられない異物であり、
かといって、新しいファン層を獲得することもできない。そうやって失敗した歌手は数多い。
残念ながら、田川寿美も例外ではなかった。

田川寿美が「女一人旅」を超える大ヒット曲を手にするには、誰でも歌いやすい演歌ではなく、
自分の理想とする歌でもなく、田川寿美の長所である音域の広さとクセのなさを生かした、第三の歌だろう。
それが人に感動を与えることになるだろう。


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