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各地のタクシー会社が貨物運送の許可を得ずにＪＲＡ（日本中央競馬会）の子会社発行の出走馬一覧表を
違法輸送していた事件で、京都府警は１０日、貨物自動車運送事業法違反の疑いで、
「大開タクシー」（神戸市兵庫区）会長の藏野勳容疑者（６５）を逮捕した。
同事件での逮捕者はこれで３人目となった。藏野容疑者は「運んでいたのは事実だが、違法だとは知らなかった」と供述している。
調べでは、藏野容疑者は昨年１２月、タクシー運転手に命じて、阪神競馬場（兵庫県宝塚市）のレース開催日にあわせて
計２４回、同競馬場から出走馬一覧表約７００枚をタクシーで同県姫路市や高松市の場外馬券場に
違法に輸送させ、ＪＲＡ子会社の共栄商事（現・ＪＲＡファシリティーズ）から５３万円を受け取った疑い。
府警や関係者によると、大開タクシーは平成１６年２月から今年３月まで、共栄商事から違法輸送を請け負っていた。
府警は今年６月、同法違反容疑で京阪タクシー（京都市伏見区）の当時の社長と同営業部長を逮捕＝略式起訴。
７月には、同様の違法輸送を続けていたとして、大開タクシー本社や阪急タクシー（大阪府豊中市）を家宅捜索し、運転手や幹部らから事情聴取するなど、
全容解明に向けた捜査を進めていた。
同法は、貨物運送の営業に国土交通大臣の許可を義務づけており、無許可営業には１年以下の懲役か１５０万円以下の罰金などの罰則を定めている。
タクシー会社は道路運送法に基づいて営業しており、乗客を乗せずに貨物だけを輸送することはできない