○ワルツについて ランダムに語ってくださいat CLASSICAL
○ワルツについて ランダムに語ってください - 暇つぶし2ch109:1=Mr.&Mrs.発起人
09/01/01 19:29:18 EfhvgqOw
ワルツ同好会、スケルツォ倶楽部の皆さま あけましておめでとうございます。
発起人(夫)です、
今年も何卒よろしくお願い申し上げます。
さて、話題は ハイドンの「告別」交響曲。
ワルツでもスケルツォでもありませんが・・・
まあ、今年のニューイヤーつながり ということで、どうぞお許しください。

「告別」の終楽章は、団員がひとりずついなくなって、
最後に指揮者と2人位になってしまうという あの比類なき趣向の珍曲・・・。
で、「告別」と言えば、ヘルマン・シェルヒェン指揮/ウィーン国立歌劇場管弦楽団(1958年ウエストミンスター)盤で 
たいへんめずらしい演出がされていたのを思い出します。
楽団員が めいめい自分の演奏を終えるや「さよなら(Auf Wiedersehen !)」と小声で言って、
去ってゆく様子が音盤に入ってるんです。
別れの声はもちろん、録音スタジオを出てゆく足音もしっかり収録されています。
(続く)

110:1=Mr.&Mrs.発起人
09/01/01 19:31:00 EfhvgqOw
(続き)
オーケストラの殆ど全員が、順々に立ち去る様子は、なんかガヤガヤ、ドタドタして 
はっきり言って慌ただしい感じなんですが、少なくなってゆく団員の演奏とともに、
そんな落ち着かない雰囲気もしっかりと録音されてしまっています。
初めて聴いた時には なんか芝居がかっているゾ・・・なんて 感じたものでしたが、
今日の午後 ホント久しぶりに聴き直したら 臨場感もあるし、これもわるくないなー 
さすがシェルヒェン、普通じゃねえや これこそレコード芸術?なんて 
素直に楽しんで聴いている自分に気づきました。

で、おそらく バレンボイムの選曲は「毎年 正月から働かされるのは もうウンザリ・・・」という
ウィーンフィルの不満をユーモア交じえ、伝えようという趣向、
そんな辺りではないでしょうか。
だから 家内の>>108は たしかに深読みし過ぎ。
正月からムジークフェラインザールに政治を持ち込むほど、さすがのバレンボイムも野暮ではあるまいw と。

妻 「でも ハイドンの時代ならともかく、現代の聴衆は 物分かりの良かったエステルハージ侯とは 訳が違うぞーって」

私 「果たして 受けるか、外すか? お節料理の重箱が、さっき○○ホテルから届いたから、二人でつつきながら・・・」

妻 「ワインも冷えてるわね、しっかり見届けようと思ってまーす」

111:名無しの笛の踊り
09/01/01 20:46:27 Ag325lBt
バブルの頃のニューイヤーコンサートって、最前列が日本人ばかりだったな。
バカ丸出しの頭悪そうな奴ばかりで笑った。

112:名無しの笛の踊り
09/01/04 17:03:07 8KorxkpN
バッハのBWV1033。最終楽章がメヌエットだったばかりに、
偽作の疑いを持たれてしまった作品(理由は他にもあるんだろうが)。
しかしそのメヌエット楽章の優雅さとか、
穏やかに始まって途中で華麗に加速する第1楽章とか、魅力は尽きない。

113:1=Mr.&Mrs.発起人
09/01/05 14:25:34 zvlK/nS0
発起人(夫)です。
>>112さん、話題をありがとうございます。
BWV1033とは フルートとチェンバロのためのソナタ ハ長調 ですよね。
私が最近好きなのは チェンバロの代わりにハープを配置した めずらしいディスク
イレーナ・グラフェナウアー(フルート)、マリア・グラーフ(ハープ)、これに
ダヴィッド・ゲリンガス(Vc.)が通奏低音を補っている という編成です。
URLリンク(www.murauchi.com)

バッハをハープで演奏して、ハマった時には ホント効果的ですよね。
このディスクも地味だけど 大成功の演奏と言えると思います、
もしバッハだって知らせず 人に聴かせたら
ロココな雰囲気さえ醸し出した典雅な音色の新鮮さに 
きっとバッハとは気づかないんじゃないでしょうか。

妻 「フルート・ソナタなら わたしは やっぱりパユ(EMI)盤が好きだわ。イケメンだもん、ジャケを見てよ!」

夫 「ったく!クラシックをヴィジュアルでしか聴かないオマエには 今年も腹の立つことが多くなりそうだなW」

114:1=Mr.&Mrs.発起人
09/01/09 23:28:57 3Xv1UkNn
発起人(夫)です。
今夜はスレ違いの話題ですが、私にとって悲しいお知らせです。
この15日で またひとつ、クラシックのディスク専門店が店じまいする というのです。

千葉市稲毛区のブレーメンという、住宅街の中にある狭いお店の中に
ぎっしり天井までクラシックのディスクが積み重ねられています。
定番はもちろん こ、こんなところに残っていたのか!と思わず興奮してしまう
廃盤やお宝盤がまだぎっしり埋蔵されている穴場だったのです。
どれだけ多くの名盤と ここで出会ったことか・・・。

店主の中田さんは 音大出の温厚な紳士で、
わたしのどんな質問にも応えてくださったし、探しているディスクがある、と言えば
なんとか取り寄せようと 決して嫌な顔一つせずに探してくださる・・・
そんな わたしにとって理想的な専門店でした。

私も明日から三連休ですが 必ず閉店前までに 妻を連れて最後のお買い物に 稲毛まで行きます!

(ブレーメンさんの住所は、千葉市稲毛区小仲台2-11-15です。
電話は043-253-7530 1月15日が最後の営業日だそうです。
特価セールなどは行なわないそうです)


115:1=Mr.&Mrs.発起人
09/01/13 22:51:30 9CqEorq2
はい発起人(夫)です。
今夜のワルツは、みんな大好き「エーデルワイス」です。
これは、第2次大戦前夜のオーストリア・ザルツブルクを舞台にした、
オペレッタの系譜に連なるミュージカル「サウンド・オヴ・ミュージック」の、
ドラマの核心で歌われる名曲ですね。
オスカー・ハマースタイン2世(詞)と、リチャード・ロジャース(曲)とのコンビネーションによる、
このブロードウェイミュージカルの最高傑作を
1965年、ロバート・ワイズ監督が映画化してから、この作品は一気に世界的に有名になりました。
(続く)

116:1=Mr.&Mrs.発起人
09/01/13 22:53:00 9CqEorq2
(続き)
ナチス・ドイツに併合されようというオーストリアから、
戦禍を逃れて 中立国スイスへ亡命しようとするトラップ大佐
(映画では名優クリストファー・プラマー)、
そしてジュリー・アンドリュース演じる主人公マリアと
子供たちの音楽ファミリーは、国外逃亡する直前、
政治的な圧力によってザルツブルク音楽祭の舞台に上がります。
ナチス将校や親ナチの民間人らが最前列に座っている聴衆の前で、
最後、トラップ大佐が、独りで、この「エーデルワイス」を歌い出す場面が、
映画のクライマックスを予感させます。
(続く)

117:1=Mr.&Mrs.発起人
09/01/13 22:55:31 9CqEorq2
(続き)
山岳地帯の難所にしか咲かない、高貴な花“エーデルワイス”は、
オーストリアの国花であるばかりでなく、当地では最愛の人に贈る慣わしもあるそうです。
逆風に咲く、誇り高い国花の姿を、
国家存亡の危機に瀕しているオーストリアのイメージと重ね合わせた聴衆は、
大佐とマリアの音楽ファミリーの歌声に合わせて、
思わず立ち上がって一緒に唱和するのです。
ひとつになった会場の大合唱に、圧倒されたナチ将校らが顔色を変える様子も秀逸でした。

手軽に聴ける映画のサウンドトラックも懐かしいですが、
オリジナル・ブロードウェイキャスティングによるレコーディング(Sony盤)も興味深いです。

妻 「ふんふん、そういえば、映画の中でジュリー・アンドリュースが子供たちと
   人形を使って歌い演じ 盛り上がる“小さな羊飼い”の旋律って、
   R.シュトラウスの“ばらの騎士”オックス男爵のワルツのメロディと同じ音列よね!」

私 「あ、本当だ!」

118:1=Mr.&Mrs.発起人
09/01/14 23:56:19 ryBGzXlg
発起人(夫)です。
今夜のワルツは ドビュッシー「レントより遅く」
愛聴盤は ハイフェッツ(1946年RCA)なんです
(ロクェ編によるヴァイオリン独奏版)。

ドビュッシーが1910年に出版したピアノ曲をレオン・ロクェがヴァイオリン独奏用に編曲したもの。
一説によると この曲は、ドビュッシーがパリのホテルでレオーニという名前のジプシーが演奏する、
物哀しいフィドルにインスピレーションを得て作曲したものだ、と言われています。
もし事実なら、この音楽はピアノで演奏されるよりも、
このようにヴァイオリンによる演奏の方がふさわしいのでは。
(続く)

119:1=Mr.&Mrs.発起人
09/01/14 23:57:24 ryBGzXlg
(続き)
ドビュッシーのワルツは比較的珍しく、
後輩のラヴェルが愛好していたのとは正反対に、
ワルツの形式をもって「名曲」と呼ばれて残っている作品は、
決して多いとは言えませんよね
(ピアノによる「ロマンティックなワルツ/1890年」、
「ワルツ/1894年」などがある程度)。

しかし、この曲「レントより遅く」は、作曲者独特の不思議な感覚をもった和声の上に
個性的なメロディが物憂く漂う、
この時代・作曲家を語る上で 
特筆すべきワルツの佳作と言えるでしょう。
(続く)

120:1=Mr.&Mrs.発起人
09/01/14 23:58:24 ryBGzXlg
(続き)
幸か不幸か、私は大好きなハイフェッツの演奏で
最初にこの曲を知ってしまったため、
ヴァイオリン独奏版が、ドビュッシーのオリジナルなのだと
つい最近まで ずーっと違和感なく思い込んでいたほどです(告白)。

ハイフェッツのヴァイオリンの音色は、
今にもしたたり落ちそうな粘質で、
甘い滴(しずく)を振り撒きながらゆっくりと旋回するような、
摩訶不思議な表情を聴かせています。

121:1=Mr.&Mrs.発起人
09/01/15 22:33:59 f7MmizCo
お久しぶり、発起人(妻)でーす。
今夜のワルツは わたしからね。好きなディスクのお話なんかしちゃおうかな。
昨晩は 夫がドビュッシーの話をしていたから、わたしはラヴェル。
決して入手困難な珍しいディスクなんかじゃありません。
このスレを読んでくださってるなら、かなりの方がご存知と思いますけど、
マゼール/ウィーン・フィルによる「ラ・ヴァルス」(1996年RCA録音)。

当初は「交響詩“ウィーン”」として企画されていたそうですね、この舞踏詩は 
モーリス・ラヴェルという歪んだ“鏡”に映された
「ウィンナ・ワルツのようでいて、ウィンナ・ワルツではない」三拍子の音楽。
強いて言えば そのまんまフランス人の「ラ・ヴァルス」だ、という他ありませんよね、
そして名曲です。
これが「ボレロ」と並ぶラヴェルの最高傑作である事に異議を唱える人はいないんじゃないかしら。
それほど魅力的で素晴らしいオーケストレーションで、
ウィーンのワルツを強く感じされる個性を持っています。
(続く?)

122:1=Mr.&Mrs.発起人
09/01/15 22:35:53 f7MmizCo
(続き!)
で、マゼール盤について。
この演奏が録音された1996年、ニューイヤー・コンサートの指揮台に立ったのが 
このマゼールだったんですね。
つまりマゼールは、ムジーク・フェラインザールで
ヨハン・シュトラウスを振ったのと同じ環境で、
今度は「ウィンナ・ワルツの礼賛でありパロディでもある」この曲を、
わざわざウィンナ・ワルツの総本家=ウィーン・フィルに演奏させるという、
秀逸な企画を決行した・・・という視点で そう思い込んで聴くと、 楽しめるんですよ。

そう思い込んだら、これほど個性的で強烈な演奏もないですよ
(あ、ちなみにこのとき一緒に録音された「ボレロ」のコーダにも、
もの凄い急ブレーキを踏む という禁じ手を敢えて犯してます。すっごい!
でも それは また別の機会に話題にしようかしら)。 
続ける?

123:1=Mr.&Mrs.発起人
09/01/15 22:38:15 f7MmizCo
(続き!)
今 私の目の前に、今日 夫が日本橋三越のカフェ・ウィーンで買ってきてくれた
ザッハー・トルテと、熱いメランジュがあります(忍び笑)。
そして音楽は マゼールの「ラ・ヴァルス」。
ザッハーのお皿に、てんこ盛りに添えたホイップ・クリーム以上に濃厚な弦
(全曲に渡って、でも特に4:46以降の“ポルタメント・ソース”がたっぷりかかった辺りが、
美味しいけど、ちょっと甘すぎ?)を煽るのは、ロリン・マゼールという超一流のパテシエ。

ここでのウィーン・フィルは ほんっと名演ですよー。
ステレオのボリュームは、ぜひ大きめにして聴いてくださいねー。
最初の2分で早くも最初の陶酔が訪れます。
ウィンナ・ホルンも所々で小爆発を起こしています
(例えば2:34前後のホルンの上昇音型は、もの凄く強調されています。
普段は壮麗な弦に埋もれているフレーズですが、
背景ではこんなにもウィンナ・ホルンが暴れていたのかと、
この演奏を聴いて初めて気づいたり!)。

マゼールお得意の、主旋律の裏に埋もれた楽器や、隠れた中音域の音型を
殊更に強調するやりくち! これも そうした個性的なマゼールの
典型的な成功サンプルと言えるかもしれません。
(まだ続く?)

124:1=Mr.&Mrs.発起人
09/01/15 22:40:03 f7MmizCo
(続き!)
わたし 時々 想像しちゃいます。
いつの日にか ― 若いフランス人の大胆な指揮者が、このラヴェルの「ラ・ヴァルス(1920年作曲)」を
元旦のムジークフェラインザールで指揮して 大顰蹙(ひんしゅく)を買ってる場面を-。
わたし 思うんですけど 「ラ・ヴァルス」って、1918年のサン・ジェルマン条約で
遂に解体してしまった 爛熟のオーストリア=ハプスブルク帝国のメタファーだったんじゃないかって・・・。
ダイニングでマゼール/ウィーン・フィルのディスクを大音量でかけて、
今は亡き帝国の銘菓が載っていたお皿に残ったクリームを指先につけてなめながら、
そんなことを考えたりしちゃいました。
皆さんも聴いて!

125:1=Mr.&Mrs.発起人
09/01/25 09:12:51 66wXxyS2
発起人(妻)。
アナタったら、交替で書こうねって 自分で決めてたくせに 
サボってんじゃないよー。だから最近レスがつかないんだよw

と、思いながら 夫の部屋の保有数12,000枚(わたしのJAZZとPOPSの枚数も含む)の
CD棚を見ていたら、グールドの弾いた「ラ・ヴァルス」を発見!
こんなのあったかしら・・・オリジナルは放送音源らしいわね。
この極めて珍しい音源が、CBSから初めてリリースされた1995年、
オリジナルのライナーノーツを書いたミヒャエル・シュテーゲマン(宮澤 淳一/補筆・訳)
の文章が興味深いデス。
少し長くなるけど、すべて引用させて頂くことに(無断で。しかも一部修正)。

126:1=Mr.&Mrs.発起人
09/01/25 09:18:32 66wXxyS2
以下引用。

(グールドにとって)ラヴェルの演奏は、
CBCのTV放送でしか実現しなかった。
1975年2月5日に放送された「今日の音楽」
第2回『秩序からの飛翔 1910-1920年』において、
グールドはラヴェルの“ラ・ヴァルス”を弾いた。
本来は管弦楽曲であり、作曲者自身のピアノ用の編曲も
数種類残ってはいるが、グールドは、彼自身の編曲を用いた。
グールドは、シルヴィア・ホックバーグに宛てた手紙で、
以下のように書いている。(続く)

127:1=Mr.&Mrs.発起人
09/01/25 09:21:39 66wXxyS2
「私の漠たるフランス恐怖症が、たちまち現われるのではないかと不安です。
でも、今 10年ずつ時代を区切って編成しているこのテレビのシリーズ番組は、
ほかに代わりとなるものがないとすれば、よいトレーニング場なのです。
この番組のおかげで、生まれて初めて
ドビュッシーとラヴェルを弾かざるを得なくなったのですから。
しかしまた、そういったものを弾くのは、これが最後であることも、
申し添えなくてはなりません。
実は“ラ・ヴァルス”のレコードを作ってくれ、とコロンビアにせがまれているのですが、
自分の意志は貫こうと思います。
少なくとも、数年前にショパンのソナタのどれかを-という同様の意向を示された時と同じくらい
断固たる態度で。
 (続く)

128:1=Mr.&Mrs.発起人
09/01/25 09:24:38 66wXxyS2
(グールド自身の手紙、続き)
いずれにせよ“ラ・ヴァルス”は、実に楽しいものでした。
ラヴェル本人による自作のピアノ用の編曲は、少なくとも その長さの半分は、
まったく使い物になりません。
ご存知かもしれませんが、通常の二段の譜表には、
彼は作品の和声の基本構造を書き出しているだけです。
作品に趣を与える色彩的要素の大半は、とても小さな印刷で、
第三の譜表に、随意的な追加の形で添えてあるのです。
はっきり言って、曲の多くの部分で第三の譜表の音符を組み入れつつ、
通常の二段譜に書かれたものに忠実であり続けることは、まず無理です。
結果として、私はヘ音譜表にある下生えの大半を可能な限り除去し、
第三譜表の音符は、出来るだけ組み込みました
― 確かにムッシュ・モーリスの声部進行に
控えめな修正を若干施すこととなりましたが(1974年12月6日付)。」

129:1=Mr.&Mrs.発起人
09/01/25 09:40:56 66wXxyS2
(“グールド編のラ・ヴァルス”
ミヒャエル・シュテーゲマンによるライナーノーツ 引用続き)

・・・編曲からの編曲となった、この“ラ・ヴァルス”の演奏は、
およそ信じられないほどの自由をもって獲得したヴィルトゥオーゾ的な力技である。
さて、その後何年も経ってから、この思い出のCBC放送録音は甦ることとなった。
1980年、CBS録音活動25周年を記念して、2枚組レコード「シルバー・ジュビリー・アルバム」が発売され、
その2枚目のディスクに収められた 自作自演のドラマ『グレン・グールド・ファンタジー』で、
この“ラ・ヴァルス”が使われたのだ。

この風刺的なラジオ・ドラマは、コンサートから遠ざかっていたグールドが、
満を持して演奏会へ歴史的な復帰を果たすシーンで終わるのだ(略)が、
架空の“復帰コンサート”の舞台には、何とカナダから北西に遠く離れた ボーフォート海に浮かぶ
ガイザー石油の“採掘リグXB‐67号”が選ばれた。
採掘リグから3km離れた原子力潜水艦“不滅号”には放送オーケストラが配置され、
有線テレビを介して共演が行なわれた、というのがその設定で(略)、
採掘リグの甲板にいる聴衆(石油会社の重役と株主たち)が湧き立つなか、
ニュースキャスターが、この模様を潜水艦からラジオで実況中継する。
しかし海は荒れ、有名な折りたたみ椅子もすでに波にさらわれてしまい、
床に正座する以外 鍵盤に向かう方法がなくなったにもかかわらず、
グールドはアンコールに自分の編曲による“ラ・ヴァルス”を弾き始める!
(固唾を呑んで 続く)


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