08/10/29 19:18:33 Yt5VF7dA
ギターのはフレットが平均率に打たれているのに対して7Fのハーモニックスで
得られる音程は純正5度上の音程である。
したがって調弦にハーモニックスを使用すると(よく行われる5弦を音叉他の基準音で
あわせた後5弦5Fのharm.→4弦7Fのharm.・・・の方法)では同じ楽器の中に平均率と
純正調が入り混じることになり、合わない。
では、押弦による方法(5弦5Fの実音→4弦開放・・・・、5弦2Fの実音→2弦開放等で
確認したとしても)なら、完璧に平均率の音程が得られれるか?理論上は可能である。
しかしその理論が実現されるには以下の条件が前提となる。
1. 製作者が押弦によるピッチの上昇を計算した上でフレッチング・弦高調整を行っており
その状態が保たれている。
2. 弦のゲージが端から端まで(少なくともナットからサドル間において)均一に保たれている。
3. 調弦を行う人間が製作者者と全く同じ角度・圧力で押弦する。
他にもまだ見落としがあるかもしれないが、少なくともこの3つの条件がそろわない限り
押弦を伴った調弦で完璧な純正調のピッチを得られる事はない。
”完璧”の定義にもよるが、1Hz単位でのピッチの違いを聞き分けられる人(一聴しただけで
440の音叉で合わせたのか442の音叉で合わせたのか聞き分けられる人、子供の頃から
専門に教育を受けた人なら少なからず存在する)が聞いて「全く唸りがない」とコメントする
程度にあわせようとしたら上記1.~3.が6σのレベルでコントロールされていなければならない。
ではチューナーを用いて各弦の開放を完璧に調律したとして、やはり上記1.~3.が6σの
レベルで実現されていなければ1Hz単位の音程のずれを聞き分ける人にとっての完璧な
調弦は期待できないだろう。詳細は省略するが、1Hz単位の音程の違いを聞き分ける耳の
持ち主にとって、各弦の12Fの実音・押弦・Harm.が同じまたは完全にオクターブの関係に
なっているギターはこの世に存在しないからだ。