08/08/07 13:33:40 dczTWWO3
これってさ、吉田以上の名文じゃね?クーベリック=吉田っていうことを浮かび上がらせるとこも凄いw
13 :名無しの笛の踊り:2008/06/28(土) 20:44:41 ID:ol63l6FA
クーベリックについてはカルショーの本で索引で名前をさがし該当個所だけ読めばだいたい
このスレで書かれる程度のことはすべてわかるよ。あと吉田秀和の評も参考にしたらいい。
彼らは明らかにクーベリックをそれほど評価してないが、その理由はきっちり書かれている。
一つには社会面で人心掌握能力にいささか欠けるのだろう。個人としては極めて魅力的だが、
組織のトップになってぐいぐい引っ張るような力がない。これは彼の育ちによると思う。
もちろん傑出した才能あってこそだが、ヴァイオリンの巨匠の子に生まれ、音楽院を出れば
即指揮者のポストが用意されていたような育ちだ。田舎の歌劇場の切り盛りから始めねば
ならなかった多くの人のように、人間関係で揉まれる必要がなく、自分の理想で生きていられたのだ。
それが祖国の共産化で亡命してからは一変してしまい、50年代は辛酸を舐めたのだといえる。
もう一つは芸術面だろう。肺腑をえぐったり、磨き上げたりということは彼には必要なかった。
一歩引いたところで表現し、機知を解する人だけのために音楽をしていればよかったのが
彼の芸術だ。正直、あのような様式でよくメジャーレーベルに数多の録音を残せたものだと
意外な気すらする。しかも彼の正規録音は今でもほとんどが手に入る状態なのだが、
一体誰が買うのかとすら思う。