08/09/25 15:02:21 ov/eilcn
たけしは今後こうするべきだとか、こうしたらいいとか、ああいうのを撮ればとか。
そういう意見を言ってる人たち(の一部)が映画の中の画商(息子の方)と重なって仕方ない。
某職業に関連した板に行くと、自分の作品を批判されて腹を立てる人間に対して、
「それでは進歩しない」「人の意見は素直に聞かなくては」「批判でもそれを活かせばいい」
「自分の欠点を教えてもらえるならむしろ感謝すべき」みたいなレスがつくんだよね。
一件いい事言ってるようだけど、両刃の剣なんだよな。
批判や助言に耳を傾けながらも「自分の描きたいもの」を見失わない人は別だけど、
大抵の凡人は画商の発言に振り回されるマチスみたいになってしまう。
最後には自分がなにやりたかったかわからなくなる。
レストラン(喫茶店?)に飾られていたマチスの絵、
画商は「今時つまらない、誰でも描ける絵だ」とバカにしてたけど、
でもマチス自身は描きたいと思ったからあの絵を描いたんだよね。迷惑なくらい伸び伸びと。
青年期までそういう姿勢を貫いていたのに、画商と出会ってからは、
「自分の描きたい物を描く」ことを忘れ、画商に認められる事しか考えなくなった。
奇を衒う事しか考えなくなった。
あれが不幸の始まりだったんだろうなぁ………というより、
結局才能的には凡人だったからそうなっちゃったんだろうけど。