08/09/14 00:12:57 IDN3IDlc
じゃあ今度は山崎努の言葉を
「もっとすごいと思うのは、30代のころにすでに自分が空っぽだってことを
彼が感知してたってことです。『女たちよ!』っていうエッセイのまえがきで
彼は、寿司屋での勘定の払い方は山口瞳さんに習い、包丁の使い方は築地の
田村さんに習った云々って延々列挙したあげく、『しかしこれらはすべて人
から教わったことばかりだ。私自身はほとんどまったく無内容な、空っぽの
容れ物にすぎない』って結んでるそのすごさね。」
「彼はオートバイにしても芝居にしても料理にしても、すべてにおいて『これ
は面白いよ』って言ってた人だけど、そのくせいつも面白がってる対象とどこ
か距離を置いているところがあった。それは僕が思うに空っぽな自分を埋める
ためにやってたからなんだと思うんですよ。それも全身全霊で埋める作業を
やってた。そしてその作業が実に見事な形で結実したのが、映画だったと僕は
思っているんです。」