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若者を闇バイトに引き寄せる「経済的困窮」(2023年2月)
URLリンク(www.newsweekjapan.jp)
舞田敏彦(教育社会学者)
<生活困窮が動機の、少年による詐欺犯罪(闇バイト)などの知能犯だけが、近年急増している>
<富の格差の度合いを測る「ジニ係数」を見ると、今の日本の格差は許容範囲0.4を超えている。再分配前>
最近、各地で押し入り強盗事件が続発し世間を脅かしている
SNS上の闇バイト募集で集められた素人や、トクリュウ・半グレによる犯行だ
強盗とは「暴行又は脅迫を用いて他人の財物を強取」することをいう。暴行や脅迫を伴う強奪は凶悪犯の強盗となる。刑罰も懲役5年以上と重い
強盗とは犯罪の古典タイプで、統計に記録された事件の数は社会の治安動向を測る指標となる。法務省の『犯罪白書』では、直近の2021年の強盗事件数は1138件で、戦後初期(昭和25年)の年間7821件よりずっと少ない
しかし、犯行要員を募ることは、SNSの広まりで容易になっていて、経済的に困窮した若者が犯罪に釣られやすくなっている。いつの時代でも、強盗の動機として最も多いのは「生活困窮」だ
お金に困って闇バイトに手を出す者には10代の少年も含まれるが、その数が増えていることがわかるデータがある。<表1>は、非行少年の数を2000年と2021年でくらべたものだ
14~19歳の刑法犯検挙人員全体は、13万2336人から1万4818人へと大きく減っている。この20年ほどで9割減少している
しかし、知能犯(大半が詐偽犯罪)は、584人から923人と1.6倍に増えている。少年の場合、特殊詐偽(トクリュウや半グレがSNSで犯罪に加担する未成年を集めている)への加担である
動機が「生活困窮によるもの」に限ると、20人から83人と4倍以上になっていて、9割減少した非行・刑法犯全体の中で、明らかに異彩を放って増えている
経済的困窮により、詐欺の受け子といったSNSで集められた闇バイトに手を出す少年が増えているのだ
コロナ禍や物価高で生活困窮が広がり、またSNSで闇バイトやストーキングなどの犯罪加担情報を容易に知れることを考えれば頷けるデータだ
警察庁は半グレ(20~40代の若手が多い)を、2023年に新たに「匿名・流動型犯罪グループ」(トクリュウ)と位置づけて取り締まりを強化している