水泳の試合の入場at SWIM
水泳の試合の入場 - 暇つぶし2ch200:
18/02/26 00:33:15.11 /WOoQb80.net
「やばい、すっげえ滑って、ぬめって……!!」
「気持ちいいっしょ?」
 亀頭にさえ掠るよう、大仰に水着をシェイクしてシェイクしまくるうるか。
(可愛い。こんな尽くしてくれるなんて……すげえ嬉しい……)
 唯我に欲情が込み上げた次の瞬間「ひゃうん!」とうるかが喘いだ。
「ちょ、成幸……。なんであたしのあそこに指を…………!?」
 たまらなくなったからと激しく中指を抜き差しし始める唯我。
「ちょ、あッ、だめ、そんなほじほじしたら、おちんちん、しごけなく、しごけなく、なる、からっ!!」「
 身を捩りながらも、懸命に水着コキを続けるいじらしさに唯我の興奮はいよいよ強まる。指をまた、動かす。
「はうう! だめ、びゅーっとするまで、いじるのダメ、だめえ!!」
 面白いようにビクビクとしながら、時おり扱(しご)きを中断しながらも、水着で肉棒を擦る作業を再開する少女の従順な
痴態は、張りのいい乳房のぷるぷるした揺れさえ伴う最高の視覚的刺激である。

201:
18/02/26 00:33:42.14 /WOoQb80.net
 ただでさえ限界だった唯我はもう耐えられない。本気のしごきから2分もせぬうち、限界に。
「もうだめ、でる、でる……っ!」
 びちゃびちゃと吐き出された白濁が飛び散り、それは褐色の手をひどく汚した。
「いっぱい……出してくれた……」
 当たり前のように水着ごと手を口元に引き寄せ、精液をねぶるうるか。しなびかけていた若い淫棒は光景に活況を取り戻す。
「あはは。まだ足りないんだ」
「……だ、だって、お前が、いちいち、エロいから…………」
 しどろもどろに言い訳する唯我を「ふーん」と満足げに見たうるかは。

「どう。足で水着挟んでするのは?」
「あ、圧力が全然違って。解放して、解放してください武元さん」
 ひーんと涙ぐむ少年。少女は両つま先を跳ね上げた胡坐の格好。土踏まずまでこんがり焼けた綺麗な素足をペニスいじ
めに動員している。足裏2つで白い水着と野箆棒(のっぺらぼう)な朝焼け色の肉棒をサンドして、ぐっしゅぐっしゅと嬲って
いる。
「強いです、刺激が凄く強いです……!」
 手加減してとけっこう本気で双眸を紅くして請願して喘ぐ唯我だが、(可愛い……)とときめいた少女はますます足のストロー
クを強くする。
「あっ、あっ」とは唯我の喘ぎである。男でありながら、瞳孔に快美の翔破を映し舌先すらわずかに出す感じよう。
 思わぬ反応にうるかはサディスティックに息を荒げ
「だめ、成幸が可愛いから、加減したいのに、えっちな気分がきゅんきゅんして、責めたくなる……、なっちゃうよぉ」
 観音様のはしたないヨダレでシーツを汚しながら、水着を数珠代わりにした足裏と足裏の合掌を狂ったように揉み揺すり、
肉棒をぶりゅんぶりゅんと撓ませる。
「武元、そんなしたら、俺もう、もうっ……!!」
「うん、いいよ。出して。あたしの足に熱いのいっぱい……出してぇ!」
 苦患のあまりソプラノに跳ね上がった呻きと共に種子の飛沫が飛び散った。肩紐の切れた水着はもう、オーバーキルかと
いうぐらいドロドロであった。

「……武元」
「なりゆき……」
 午前3時22分の世界で解放の虚脱に頬を染めた2人はお互いへ近づき。

 そのまま朝まで、泥仕合で愛し合った。

202:
18/02/26 00:34:22.49 /WOoQb80.net
 夜明けから数時間後。
 昼近く。
 武元家の脱衣所にて、帰ってきたうるか母、娘が肩紐の切れた古い水着を洗濯ばさみでハンガーに、せっせセッセと留
めているのを目撃した。
 うるかの方は母に気づかない。水着との思い出に没入しているらしく、時々かあっと恥ずかしげに頬を染めたと思えば、
にへーと嬉しげに笑ったり、頬に手を当て照れ照れと左右に首を振ったり、『誰かの代わりの如く』、乙女な瞑目で水着をぎ
ゅっとしたりする。
「で、喜んでもらえた?」
 とからかいたくなったうるかの母だが、(親があまりそういうこと言うと、いい気分が台無しになるし……)見ないフリ見ないフリ
とそう通り過ぎようとした。
 が、うるかは、気付いた。肩紐の切れた水着と母とを交互に見比べた彼女は「にっこお」と笑ってから─…
(見られた。たぶんだいたいバレた……)
 と床に手を突きズーンと沈んだ。
「な、なんか……悪かったわね…………」
「違うの、ママは悪くないの。どんだけ無防備なのよあたし、どんだけ……」
 うわーんせめて部屋ですれば良かったと、少女は泣いた。

 ……。
 …………。
 ………………。

203:
18/02/26 00:34:49.33 /WOoQb80.net
「~~~~~~~~~っ!」
 その日の昼下がり、図書館で、うるかが、びくびくびくっと背筋を粟立てたのは、唯我に下の名で呼ばれたからだ。
(やべえまたやっちまった! ゆうべ以来、武元は、武元は…………!)
(うわーん! 名前呼ばれるだけで変な刺激が走るようなっちゃったじゃないの成幸のばか!! 名前呼ぶとき必ず気持ちい
いことしてきたから、してきたからこんな変なカラダに……!! もうやだー! こんなんえっちな漫画でよくある『リモコン』じゃん!
名前がスイッチになっちゃってるじゃん!)
「顔が赤いですけど、体調の方は大丈夫ですかうるかさん」
「ひゃううう!!」
(あああ。とうとう緒方の名前呼びにまで反応するように!! 頼む緒方、心配してくれるのはありがたいが今はそっと……!)
「だ、大丈夫、だから……! あ、あはは! 練習のしすぎかなー! 筋肉が変な攣り方するようになってるだけで……!」
 はあはあと、明らかに大丈夫そうでない上気した顔でうまく取り繕う褐色少女であるが。
「武元うるか!」
「っっっーーー!!)
 軽く瞳孔を見開き、かなり際どい震え方をした。
(フルネームでも反応すんの!? あああすまん武元俺開発しすぎた! てか関城なんで来たの!?)
「あなたの友人達とたまたますれ違ったのだけれど、電話繋がらないって言ってたわよ。充電大丈b……どうしたのよ? 体
調悪いの?」
「きききキンニクの攣りが!!」
「はあ」
(ああもうさわちん不意打ちすぎるよぅ! やばい、今ので下着がけっこう濡れちゃった……! ここここれ以上名前で呼ば
れたら絶対太ももにまで垂れてくる……! そんなんリズりんたちに見られたら終わりだ、終わりだ……!!)
 ここは図書館、人間は、うるか達以外にもいる。身内以外に見られる可能性さえあるのだ。
(だが緒方は勉強に戻った! 関城は緒方に見蕩れている! あとは俺さえ名字で呼び続ければ切り抜け)
「ごっめーーん! 今日だけ限定のコンビニスイーツ買いに行ってたら遅くなっちゃった!」
(っっ! 古橋! まずい! ここに来ての古橋はまずい!!)
(なぜなら出逢ったときからずっとあたしを名前呼びしてた! まずい! 文乃っちならあたしの変なカンジにすぐ気付く!!
気付いたら聞いてくる、名前呼びで聞いてくる! あたしもうあと1回でも名前で呼ばれたら太ももに恥ずかしい液が垂れて
くるのに……呼んでくる! もうダメ終わりだーーー!)
「あれ……?」
 文乃の目は無情にも、荒く息つくうるかに吸い付いた。そして動く、彼女の口。
「もしかして……」
(ダメだ古橋そこから先は! ここここうなったら俺が口を塞ぐしか! 後が怖いが今は塞ぐほか……!)
「もしかして成ゆ……成幸君に名前で呼ばれるの、凄く恥ずかしかったりする?」
「はい?」
(さっすが師匠! 洞察力パねえ! 何でそこまで気付いたかよく分からんが、超絶理解力パねえ!)
「そ! そーなんだよ文乃っち! あはは! やっぱり長い間名字だったからかなあ、いざ呼ばれてみるとけっこう恥ずかし
かったりするっていうか、男の子相手だと意外に照れくさいというか……!」
 じゃあ慣れるまで名字に戻しましょうか? 理珠が聞くと、紗和子は一瞬「…………」と意味ありげな目つきでうるかと文乃を
見比べてから「フルネーム呼び、自重した方が良さそうね」とだけ嘆息した。
(あああ、なんとかなる……!)
(師匠、ありがとうございます、師匠)

204:
18/02/26 00:36:19.22 /WOoQb80.net
 感泣する2人は気付かない。ほのかに、ごくごく僅かだがほんのりと紅色を頬に乗せた文乃の表情に。
(…………そもそも、一日だけ限定のコンビニスイーツって、あるのかしらね?)
 訝しい紗和子の目つきだけが眠り姫の紅潮を捉えていた。文乃の遅参の理由。それは。

(? な、なんか、古橋、いつにも増していい匂いなような……)
 匂いは、彼女がうるかを見るたび、濃さを増しているようだった。奇妙な相関関係だった。
(てかお前ら図書館で声あげすぎだろ)
(静かにしてくんないかなァ。いつもだよあのグループ、いつも何かしら騒いでる……)
 一般の利用客たちの顔つきは、渋い。
 ……。
 …………。
 ………………。

「……。うるか、一旦帰ってきたのかしら?」

 夕方。
 娘イジりの後の小用から自宅に戻ってきたうるかの母は、部屋の風景が僅かに変わっているように感じた。荒らされてい
る訳ではない。昼の帰宅後、リビングへ無造作に置いた広告の配置さえ、再び出かける前そのままだった。
 ただ、微妙に空気の質感が違うよう、うるかの母は感じた。ずっと暮らしているからこそ感じられる僅かな違い。これだけ
空ければこれだけ淀むという無意識の経験則に乖悖(かいれい)する、微妙な新鮮さが空気の中にあった。
(気にしすぎ、かしら)
 娘がいよいよ『オンナ』になってしまったことへの、様々な、親としての対処に影ながらあれこれと思索を巡らしているぶん、
少し自分は神経質になっているのかも知れない……うるかの母はそう、割り切った。

205:
18/02/26 00:39:23.71 /WOoQb80.net
 脈絡はないが。

 そこからの『夜』はだいたいここまで描写したような羞恥と葛藤と色欲の行為の繰り返しだった。
 ただ時々、コスプレが織り交ぜられたので、ダイジェストでお送りする。全部を描け? それが……ないのだ。(容量が)。

 脈絡はないが、最初のコスプレは浴衣だった。夏祭りで文乃がプッシュした水色で花柄のアレである。
「は、恥ずかしいよぅ」
 肩をはだけ、裾から褐色の太ももを投げ出しながら自室のベッドの上で恥らううるか。
「武元……」
 息を荒げる唯我は裾に手を突っ込んだ。秘部は布で覆われているが、その布は微細な運動でめこめこと波打つ。僅かに
覗く下着に時々指がたどり着いては上にツツーっと戻るところを見ると、どうやら「筋」に沿って愛撫しているらしい。
 布の隆起が、一瞬大きくなった。どうやら掌が下着内部に侵入(はい)ったらしい。
「んぅっ」
 にゅぷりという音のあと、ぎゅっと目を閉じた少女の眦(まなじり)に涙が浮かぶ。指の動きは、止まらない。うるかが悶えた
拍子に裾がからりとめくれ、褐色の太ももに近傍する白い布地が露になった。
 成幸はすかさず内部から抜きたての、ほやほやと湯気を立てる指で布地を、くりくり、くりくりと、愛撫する。
「はゥウん。それ、それも、いい、気持ちいいよぉ」
 清純な悩ましさに目を閉じ震えるうるか。
 ややあって。
「こんなんなったらもういっそ脱がした方がいいでしょー! 中途ハンパが一番ハズいんだよ!?」
「いやお前、乱れる和服の良さってのは基本だろ!!」
 うー。帯を極限まで緩められ、下着も放り捨てられたのに、浴衣の本尊だけは裸形に絡ませている少女はせめてもの抵
抗と、胸や股間に手を当て恨みがましく成幸を睨んでいる。
 そこからちょっと抵抗したが、いつものノリで、成幸の優しさにほぐされて、結局は成されるがまま。
「あっあっあっ、いい。凄く、いい、いいよぉ」
 正常位で割り開かれた裾の中に成幸を受け入れた少女は激しく揺さぶられる。衿(えり)はもうばっくりと左右にはだけ、遊
女のごとく二の腕にかかっている。お蔭でまろび出た小麦色の豊かな乳房は少年の前後運動で、たっぷん、たっぷん。
「うるかっ!」
 派手な水音と共に白い飛沫が結合部で散った。あひっ、イイ、熱ぅい……射精で達したらしい褐色少女は浅ましく舌を出し
て余韻に浸った。

206:
18/02/26 00:39:59.09 /WOoQb80.net
 またある時は、体操着で、パイズリを、した。
「だからここまではだくんだったら、いっそ脱がすべきって思うんですけど?」
 メロンぐらいある軟らかな膨らみの上に、体操着の裾を乗せているうるかが居たのは成幸の部屋。例によって例の如く、
家族は全員出払っている。水希も
「ていうか、最初体操着でシたいって言ったのお前だろ……。俺に着せたいって」
 体育の時の格好の恋人に指摘されたうるかは、かあっと紅くなった。
「だだ、だって、あたしだって、水着着たし、成幸のスポーツちっくな格好、好き、出し、お返しに、シてもらうぐらい、イイかな
あって……」
 だめ? 恥ずかしい? 上目遣いで問う人魚姫。(可愛い。でも俺が何も命令してないのに体操着持参で着て、当たり前の
ように着てるお前はどうなの。そんなん、こ、こーいうカッコさせたくなっても、仕方ねえ、し)と健康的な乳房に瞳が釘付けな
唯我。
 2分後。
 直立する成幸の、ハーフパンツのファスナーから露出した逞しい肉棒を挟みこんだうるかは、慣れた様子で乳房を上下
し始めた。
「すげっ。相変わらず、やらけ……!」
「ほんと成幸、おっぱいでされるとカタくなるよね」
 根はヘタレだが、活発なうるかは、胸での征服がすっかり大好きらしく、不敵な笑みで屹立を愛撫する。戦闘状態にあって
も標準的なサイズの小成幸は、ちょっと褐色少女が身を屈めるだけでDカップの谷間に埋没して見えなくなる。
 ヌッチャ、ヌッチャ。
 いつしか溢れ出した先走りがぬるついた潤滑となってペニスを刺激する。うるかが背を伸ばす。谷間から亀頭が覗く。屈む。
隠れる。プールで躍動している時の如く、背骨のS字カーブの連結をフル可動させ身をくゆらせるうるか。常人では産生できぬ
速度が淫らな槍をしごきにしごく。乳圧もまた凄まじい。両側から押さえ込む褐色の細腕が、その華奢のどこから生まれている
のだろうという膂力で以って乳房を圧迫している。
「武元、速い、今日、いつもより、速いッ……!」
 呻き、天を仰ぎ、支えを求めるよう黒髪に手を乗せる少年。「えへへ。でも気持ちいいっしょ……?」。笑いながらもどこか淫蕩に
目を細め彼を見上げる少女。
「てか……こーゆうのもアリ、だよね……」
「っ! つ、唾!? まて普段それ手の時しか……!!」
 ヨーグルトにブチ撒けられるオリゴ糖のように、ぬっとりとした質感で胸元に溜まっていく唾液の細い筋にギョっとする成幸。
うるかは、いま確実に主導権を握りつつあるのだという実感に、頬を染め、息を荒げ、
「出したかったら出して……イイよ。あたしのおっぱいに出して、たくさん……出して……」
 と、動きを早める。魅惑的な2つの膨らみをそれぞれ別方向に捩り変化をつけるのも忘れない。
「お、俺、俺もう……」
 谷間から突き出したサーモンピクの野箆坊(のっぺらぼう)が大量のいやらしい白濁を可憐な少女の顔に吐きかけた。
「いっぱい……出してくれて…………さんきう」
 うっとりした顔つきのうるかは当たり前のように唇周りの白濁を舐めとり……清廉な顔つきで喉を鳴らした。
「じゃあ、今度は……」
「ち、乳首で先端こすんの!? 待てまだイッたばかりで敏かn」
 尖り切った木苺の刺激だけで、5回は抜かれた。

207:
18/02/26 00:40:16.20 /WOoQb80.net
(うー。おっぱいで挟んでると裾がハラリって)
 落ちてくるのがもどかしくなったうるか、(あ、そうだ)と裾を咥えた。咥えたまま上目遣いで切なげに成幸を見上げ、パイ
ズリ愛撫を繰り返す。表情に見蕩れた成幸は、快美に顔をしかめながら、言う。
「すげえよ武元は」
(ふぇ? 何が?)
「体操着咥えて上目遣いで胸丸出しとか、お前、ほんと、ほんと……!」
 クラッカーは撃鉄を引かれた。どろっとした未熟児な紙の吹雪が褐色の面頬をびちゃびちゃに汚した。

208:
18/02/26 00:40:39.72 /WOoQb80.net
 後日。
「はッ、はううん……。あ、ああ……!」
 騎乗位のうるかが甘ったるく啼いていた。腰を振るたび、真赤な、深みのある明るい貝殻虫(コチニール)色の尻尾が
ぴくん、ぴくんと打ち震える。羽も揺れた。頭に生える同色のツノは鬼というより悪魔のそれだ。
「あ、や、そこ、そこばっか、イジめるの、だめえ」
 スカートは、履いている。フラメンコに使えそうなほど情熱的な紅色のミニスカートを。膝から下をペタリとつけている両足
は太ももの辺りまで、靴下を。縞模様はスズメバチの尾に似ていた。クロームオレンジと茄子色(エッグプラント)の危険な
色彩協和だった。
(作ってよかった。ハロウィン衣装)
 手縫いの衣装の破壊力を少女の下から眺める成幸、相好は緩みに緩んでいる。

209:
18/02/26 00:40:53.92 /WOoQb80.net
「うー。あたしにコレ着せるんだったら成幸もカボチャコスプレしてよー」
「いやいや。流石にあれ全部着てするのはムリだから。で、でも帽子だきゃあ被ってるし……」
 コレで勘弁なという成幸にうるかはちょっと頬を膨らませるが、(で、でも、帽子、だけでも……カワイイ……)と、トキめいて
しまう。
「でもせめて、カボチャのヘタぐらい襟巻きにして欲しかったよぅ」
「……お前、全裸に襟巻きだけの俺って、変態っぽいぞ。帽子だけでもギリなのに……」
「それいったらこのまえ成幸、丸裸のあたしに靴下だけとかやってたじゃん! あれすごく恥ずかしかったんだかんね!」
「う。悪い。けど女の子と男じゃ、ワンポイントな装着の意味合いがだなって、痛い痛い」
 うるかの悪魔フォークが成幸の肩をつつき始めた。100均で買えるプラスチックのパーティグッズゆえ殺傷力はないが、
つつかればそれなりに痛い。
「ていっ、ていっ」
 抗議のつもりらしい。両目を不等号にして涙ぐむうるかは、「つ」型の汗をたくさんアセアセと飛ばしつつ、極めて加減した様
子でつっつき続ける。
「地味に痛いんだが。やめてもらえると嬉しいんだが」
「却下ぁ!!」。グズりながら、童女のような駄々怒りで言いつけた少女は、
「そんで、う、動いたらダメだかんね! ヘンに動いたら、目とか、突いちゃうかもだから、ダメだかんね!!」
 また、ていっ、ていっと。
(すっげえ可愛い)

210:
18/02/26 00:41:11.79 /WOoQb80.net
 1分後。
「ああん! はっ、はっ、あ……! だめ、ゆっくりして、速度、ゆるめてぇ!!」
 脇腹を掴んだ成幸の無情な突き上げに身悶える悪魔少女。ミニスカしましまニーソで跨ったまま切なげに悶える様子は、
視覚的情報で興奮する男のサガを非常に昂ぶらせる。
「乳首、すっかり、浮イテル、な!」
 不慣れな言葉攻めをする少年。胸は露出していない。布を紐で胴体に縛りつけたと形容しても過剰ではない露出多めの
上着だからこそ、脱がさぬまま致している。
「ううう。だ、だって、このカッコだとブラつけたら……見える、し、見えたら恥ずかしいし……って、ああもう乳首が浮いてたら
意味ないじゃん、逆に恥ずかしいじゃんもう……!」
「可愛いよ。うるか」
 彼女の胸に手を伸ばし、淫らな突起をコリコリと指で挟む成幸。「……っ!!」。優しい手つきだからこそ悪魔少女は目の色
を変え強く痙攣。

211:
18/02/26 00:41:23.82 /WOoQb80.net
「いやっ。乳首、成幸のひんやりした手で直接触って欲しいのに、もどかしいのに、服のせいで強さが和らいでて、ちょうどよ
くて、なのにもどかして……どうしたらいいかわかんない、わかんないよぉ……!」
 口を大きくまろくして、2つの八重歯も露に喘ぐ少女。首元の小さなファーは毳(やわ)らかな毛並みはもう、汗とヨダレで
すっかり湿って薙ぎ倒されている。
「だめ、あたしもうだめ、動かないと……耐えられない!!」
 成幸の腹部に手をつく少女。いかにも蛮族な芥子(からし)色した毛皮のリストバンドが少年の腹部にチクリと掠るのも構
わず腰を大きく上下させる。
 もはや肝胆、相照らす仲である。成幸はうるかが腰を降ろすタイミングに合わせて腰を突き上げる。「あっ。いい。奥、
赤ちゃんの入り口、えぐられ……て!!」身悶える少女。真紅のミニスカートの音で淫猥な粘り気が響く。2人は幾度と
なく上下動を繰り返し、
「あっあっあっあっ。やン! イク、あたし、イク、イッちゃうう!!」
 悪魔少女が背筋を仰け反らせ、達した。
「ふぇ……?」
 ほぼ後ろに倒れこむような格好で背後に手を突くうるかの体がベッドに沈む。
「まだ……シたいんだ……?」
 中腰で、いまだしなびる気配のない肉棒を右手で支えるカボチャ帽子の少年に、仰向けの悪魔少女は、嬉しげに笑った。

「あんもう。また腋舐めて」
「み! 見えちまってるんだから仕方ねえだろ……!!」

 この晩の行為は、ハートマークの飛散量がとみに多かった。

212:
18/02/26 00:41:53.89 /WOoQb80.net
 また、別の日の武元邸では。

 メイド服だった。それはうるかがお尻の処女を失った時の格好にも、なった。
「……。毎度毎度ちゃんと着てるあたしもあたしだけど、なんなんかなー、この成幸のコスプレへの拘りは…………」
 ミニスカメイド服の褐色少女は想い人を直視できない。恥ずかしさいっぱいの代赭色の面頬の中、視線を右に逸らして
いる。だが格好じたいは、元気いっぱいな雰囲気の中に、楚々とした芯の強さが伺える、大変クオリティの高いものだった。
ヘッドドレスの後ろからいつも通りアホ毛がぴょこりと伸びているのもポイントが高い。
 おーと眼鏡を白くして見蕩れた唯我、親指を立てた。
「想像以上だ武元。お前のポテンシャルは俺の想像以上だ」」
「質問ガン無視!?」
「いやだって、その、だな。お前の可愛さで着飾らないなんて勿体ないっていうか」
「ほほ褒めたって何も出ないしィ!!? 嬉しくなんか、ないしぃ!?
 赤めのニヤケ面で視線を逸らすうるかの感情のスート、右から三番目の左の激情でないことは確かである。うるかるである。
「ま、まあメイド服は百歩譲っていいとしても……黒ストッキング履かせるって何なのよー!!」
 恒例の両目不等号で大口開けて訴求する少女の足は確かに黒ストッキングで覆われている。
「? いや足の露出、むしろいつもより少ないと思うんだが」
「そうだけど! でもあたし生足の方が恥ずかしくないっていうか動きやすいっていうか、ヘンに飾ってこのオンナ大根足な
癖になに可愛いスカートとか靴下で盛ってんだ似合わないとか成幸に思われたらイヤだから敢えて半ズボンとかミニスカー
トにしてきた訳で、訳で……!」
 えぐぅえぐぅと牧歌的に泣きながら訴えるうるかへの「きょうび半ズボンって……」という成幸の返しはややズレていたが、
本題ではない。
「そもそもお前、足、細いぞ」
「えッ!」
 言われた瞬間のうるかは露骨に嬉しそうに反応したが、優しさゆえの修辞かも知れないと疑い、「で、でも、あたし、鍛えてる
し、昨日だってまた足に筋肉ついたなーって落ち込んだし」としどろもどろに弁解する。
「いやほんと細いって。骨格がそもそも細いっつうか……。だいたい水泳のことはよく分からんが、速さを競うんなら、筋肉
ついても太くはならず、流線的な方へ発達するんじゃないのか? 第一、脂肪とかも落ちるだろうし……」
「分かったから! 足! そんな見ないでよ!! 黒スト恥ずかしいんだかんね!!」
 思案顔の唯我の視線の矢印マークが痛いほどに突き刺さっているのを感じたうるかは、意味もなくスカートの裾を押さえた。
「け、けど……成幸が、執事服で…………合わせてくれてるのは…………評価しなくもないかなーなんて……」
 そうなのだ。うるかがメイド服を蹴って退出できずに居るのは、成幸がパリっとした執事服を着ているからなのだ。
(はううう。カッコいい、カッコよすぎだよう。もともと秀才な顔立ちが、執事服でもっとカッコよくなってるよう)
「いい布が安く手に入ったし、お前とお揃いにしたかったしな」
 黒い執事服によく映える白い手袋を見た瞬間、うるかのキュンキュンは最高潮に達した。
 それから若い執事は。
「ん……っ。んん…………」
 メイド服越しに大きな胸をまさぐったり
「あっあっ、気持ちいい、もっと突いてぇ」
 体操着のときよろしく上着を捲らせた状態で、黒の収縮作用で”より細く見える”左足首と、右膝裏すぐ傍の太ももをむん
ずと掴んだM字開脚の正常位で小麦色の美乳をばるんばるん揺らしたり
「いっぱい、いっぱい、ご奉仕…………するかんね…………」
 ミニスカ着用の可憐なメイドの騎乗位の、くっちゃくっちゃとくねらせる健気な腰使いで、腰が砕けるほどの快感を味わった。

213:
18/02/26 00:42:10.12 /WOoQb80.net
 そして時は、来た。
「お尻…………。もう何度も何度もカイハツされて…………だいぶほぐれたから…………」
 乱れきったメイド服で四つん這いになったうるかは、豊かなヒップを成幸へ遠慮がちに突き出した。
「きょ、今日は、根元まで、で……いいんだな……?」
 ごくりと生唾を呑んだ眼鏡の少年は、右手で己が分身を持った。そこはもう包皮に透ける赤紫の血管がメキメキとした
筋を浮かべるほどに猛りきっている。
「う、うん。お願い…………」
 少女はそこで言葉に詰まった。普通なら「お尻の初めてを貰ってください」とでもいうべき局面だが、貞淑で恥ずかしがり
なためスッとは出てこない。
 成幸は機微を察した。奥ゆかしさにときめきながらも、だからこそ身震いするような興奮を覚えた。
「うるか」
 呼ばれた少女はびくっと怖がりながらも、(名前……)と瞳を期待に彩る。ここまでの、度重なる、執拗なまでの絶頂時限
定の名前呼びですっかり躾けられてしまっている体は、今から訪れる凄まじい快美に怯えつつもあらゆる湿り気を増してし
まう。
「うるか。お尻に挿れて欲しいなら、こう言ってくれないか……?」
 いつの間にやら身を屈めている少年は、四つん這いのうるかの耳元で「──」と囁いた。囁きを聞いた少女のねこ
ねこした瞳の輪郭は最大限の拡充を見せたが、瞳孔の方は小さく縮まる。驚いたらしい。驚きつつも、凄まじい羞恥が涌き
あがってきたらしく、切なげに眉を下げ、頬を艶やかな桜色に染めた。
 少年に、振り返る。
「や、やだ。ソレ。言ってあげたいけど……だめ、だめ……だかんね。そんなん、あたし、言ったら、ハズカしすぎて…………
死んじゃう…………。ごめん、ごめんね成幸……。言ってあげた方が喜んでくれるって分かってるけど、…………でも、だ
め、だめなの……。そんな、そんなえっちな言葉…………無理、だから……。今のあたしじゃ…………とても無理っ、で……!」
 浮かぶ涙は羞恥もあるが申し訳なさも大きい。普通の男ならここで怒ったり、しつこく食い下がったりするが、優しい成幸は
「いや、俺の方こそチョーシ乗ってました……。スンマセン……」と逆に口ごもり、照れる始末。距離の近ささえいたたまれなく
なったらしい。耳元で囁ける距離から身を起こし、直立の膝立ちに回帰した。褐色の顔色、変わる。
「いやあたしの方が……悪いし。で、でも! 今日、その、お尻で、シて欲しいのは本当だし……」
「お、おう」
 だから、とうるかは口を開く。
「あああっあたしのお尻の……おまんこで…………ごっ!、ご主人様、の……おちんちんを……、いっぱいいっぱい………
…気持ちよくさせて……下さい…………。お尻の……初めてを…………成幸が……ご主人様が……貰って……くだ……さい」
 褐色の手が、豊かな臀部を割り開き、肛門を露にした。
 その状態で朱色の斜線を褐色の顔いっぱいに刻んだまま、(言っちゃった……)とばかり情けない目つきで口をVの字にして
いる人魚姫は、それでも成幸を、『ご主人様』を懸命に見つめている。
 少年の眼鏡が、斜めにズレた。彼はしばらく事態をつかめていなかったようだが、ハッと思考力を取り戻すと、叫ぶ
「おおっ、お前、言わないんじゃなかったの!?!」
「うううー! だ、だって、お尻の初めてん時にリク通りのこと言えないとか、な、ないっしょ!? ああもう恥ずかしい!!!
あたし今すっっっっっっっっごい恥ずかしいんだかんね!! 成幸のばかっ! えっち!! どこでこんなヘンな言葉覚えて
くるのよ信じらんないもう最低ーー!!!」
 例によって例のごとく不等号の両目と真球の涙をセットにして猛抗議する人魚姫だが、それでも律儀に言っているのだ、
つくづく成幸にデレ甘である。
 少年は気付いたのか、どうか。ともかく「悪い」と謝りながら
「けど、すっっげえ、嬉しい。今のめちゃくちゃグっときたぞ、……うるか」
 とショートボブを優しく撫でる。
 それだけでもう、パアっと咲(わら)ってしまううるかだ。
「もうー! 男ってほんと、ほんと、もう!!!」
 照れ照れと眉をしかめ元気に笑うのも、しかしここまで。
「うるか……」
 いつもの快活な様子に欲情の最後のセーフティを弾き飛ばされた少年は、そそり立つ肉棒を少女の清廉なる菊座に宛が
う。
「あ…………」

214:
18/02/26 00:42:33.12 /WOoQb80.net
 いよいよ決定的な喪失が訪れる。直感した褐色少女は細い頸(くび)を水音で鳴らす。
 挿入自体は、手慣れている。この約1か月、拡張のため1cm、2cmとだんだん深くしていた。だから亀頭の埋没自体は
非常にスムーズ。ぬぷりという音と感触に「ん……」とキツメ目がちに目を閉じたうるかにもまた苦痛はない。
 成幸は粛々と進むだけだった。安産型に張り詰めきったヒップの谷間で、生殖器を頬張る排泄器官の淫靡さに時おり
目を奪われながらも、息を吐き、緩やかに、しかし力強く肉棒を埋めていく。
「ふくっ……。ぎ……」
 埋まるたび、うるかの声は異物感を色濃く反映したものとなっていく。成幸は憐憫の手心を催すが、意思とみに強い様子で
歯を食いしばり耐えている少女に、進むことこそ正しいと思い直し腰を進める。両名の全身はいつしかネットリとした脂汗に
覆われ始めていた。
 根元から4cm。ここまでの最高記録である。実は2人、既に三度も完全挿入を試みているが悉く断念した。原因は長さ的な
問題。直腸は人体構造上、途中で曲がっている。奥行きがないのだ。そこが挿入前提の膣との決定的な差だった、突き当
たりが─回を重ねるごとに軟らかくなっており、成幸の『受け入れ』を徐々に深く受け入れつつあったが─完全埋没を
するには伸びきりが足りないのが、ここまで途中で断念し続ける理由だった。
(でもこの前と更にその前から)
(挿れたときに先っぽを奥に押し当て、ぐっ、ぐってほぐす作業を2セットぐらいやってる。1セット20分ぐらいだったから、
そろそろ全部……いける筈)
 ハウツー本にあるかどうかも分からぬ『慣らし』だが、少なくても両名の実感が辿り着いた完全挿入の段取りはそれだった。
実地的な、フィジカルとインテリジェンヌの不可思議なる合意だった。
 うるかは、脱力した。大きく息をつき、あらゆる強張りを吐き出した。最高記録が目前になればなるほど余計な力みを捨て
られる強い競技者の習性こそ、積み重ねた柔軟に対する決定的な最後の一撃と、なった。
 亀頭が密着し、少年の前進の力圧でミチミチと撓む直腸の突き当たりは、あらゆる抵抗を一瞬にして喪失。
 少年を、最後まで、受け入れた。
(……っ! 破れた!?)
 と成幸が瞠目するほどに彼の嵌入は凄まじい勢いだった。奥の抵抗を寛(くつろ)げるべく加えていた力が、人魚姫の大
息を機に一転、ぶにゅという手応えと共に怒涛の如く少女の体内に吸い込まれた。入りきらず覗いていた4cmの肉棒も、
今は根元まで叩き込まれている。一気であった。一瞬であった。膝が軽く崩れるほどつんのめった勢いで、過去三度どれ
ほど力を込めても入りきらなかった肉棒が、うるかの脱力1つで呆気なく全て埋没している。
「全部、入った……?」
 苦悶と快美の折半された切なげな表情で震えながら振り返る人魚姫。成幸は肯定しつつも事態のあまりの呆気なさに、
直腸の破損を危惧し……6秒間に3度、痛みの有無を問うたが、「だから……。座薬が刺さったときのような苦しいカンジ
がちょっとあるだけで……、痛くないってば」とうるかはやや過度の優しさに呆れつつ─心配されて嬉しいという顔もしつ
つ─答えた。
「血だって……出てないっしょ…………?」
 まあそうだがと少年は口ごもる他ない。文乃でなくても消化器系の持つ痛みへの敏感さは分かるものだ。直腸が破けれ
ばうるかは激痛を訴えるし、何より出血量は破瓜の比ではない。が、肉棒の埋まりきったアナルは、未知の刺激に対し、
べとべとと腸液を垂らしつつあるにも関わらず、赤い着色は見られない。
(…………全部、入ったんだ。お尻に成幸のが、全部、入っちゃったんだ………………)
 うるかは成幸を振り返って仰ぎ見たまま、照れ照れと頬を染め、含羞(はにか)んだ。世間的な通念だけ言えば受験生が、
高校生が、アブノーマルなプレイをやらかしたというそれだけのことに過ぎないかも知れないし、うるかもそれ位わかっている
が、それでも中学から5年以上ずっと成幸に抱き続けてきた恋慕の情は、後ろの処女を捧げられたという、乙女的な安堵と
嬉しさこそ実感として呼び込むのだ。
(結構、苦労したし……。1ヶ月ぐらい? 成幸と一緒に、全部入るよう、色々シて……。恥ずかしいのたくさんガマンしてきた
けど…………。そのおかげで、全部、お尻に成幸の全部……、全部、入れられた……。後ろの初めて…………成幸に、
あげられた。貰って、もらえた…………)

215:
18/02/26 00:42:59.38 /WOoQb80.net
 アスリートだから、地道な積み上げが、願った結果を呼び込むのは本能的に嬉しい。不安も、解消された。”成幸以外の
人に乱暴され、成幸より先に根元まで挿れられたらどうしよう”といった、危惧も消えた。
(よかった)
 成幸も安堵した。うるかが笑っているからだ。『初めて』のとき泣いた少女が、今回はただ、繋がれたことに喜びだけを
覚えていられるのが、少年はとても嬉しい。涙しか呼べぬ性行為など、それはもう破壊でしかない。
「苦しいのに頑張ってくれて…………、その、ありがとな」
 また頭を撫でる。ややマンネリのきらいもあるが、うるかはうるかだから、(褒めてくれた幻じゃなくて本物の成幸が褒めて
くれたやっぱり頑張ってよかった)と嬉し恥ずかしで微笑(わら)うばかりである。
「えと、えと、じゃあ、あの、あのね」
 何を提案すれば成幸が喜んでくれるか、ねこねこした瞳をあたふた左右に動かし不器用なりに一生懸命考えた褐色少女は、
「動いて……みる……?」
 とだけ聞いてから、ピャーっと首を前に戻して俯いた。
(あああダメだあたし何か今すっごくはしゃいでる!! ああもうこんなんダメでしょ何この女ひとりで盛り上がってんだとか
思われたらどうすんのよ!! でも嬉しいよぅ。成幸にお尻の初めてあげられたのが嬉しくて嬉しくてたまんないよぅ)
 赤面もするが、ニヤケも止まらない。(ほんとお前は……)。ちょっと俯いただけで感情を隠せていると思っている少女が、
成幸は愛しくてたまらない。
 愛しくなってくると動きたくなるのが男である。「痛かったらちゃんと言えよ……?」と短く断りを入れてから、抽送、開始。
 ごく普通の四つん這いしたメイド服の少女に、少年が腰を突き入れる格好だ。メイド服に覆われた四肢はマッチ棒の柱の
如く前後に撓み、揺れる。ミニスカートは心持ち背中の方へ上げられている。ブラウスは度重なる行為によって脇腹やおへ
そが見えるほど捲れている。ボタンもあちこち弾け飛んでいるため、豊かな膨らみはすっかり剥き出しだ。
「あ……。うん…………」
 出し入れにはある程度の慣れがあるうるかだが、直腸の奥が伸びきる感触にはさすがに戸惑うらしく、かすかな苦悶さえ
声に滲んだ。
(奥、…………すっげえ。肉がぶりゅんってなる。前は、子宮は、なんべん突いても弾力が変わらないのに、後ろは……今ま
でほぐしてきた分だけ、やらかくなってて…………突けば突くほどどんどん俺が埋まってく…………肉の、沼、で…………)
 裂けることを危惧している唯我なのに、うるかが力を抜ききっているせいで面白いようにペニスを受け入れていく肛門に
魅惑され、抜き差しを続けてしまう。
 力強いストロークだが、速度は緩い。配慮のお蔭でかくかくと振幅狭く揺さぶられるうるかは閉じた唇から一筋の涎を垂ら
しながら(とても、いい。成幸のがいっぱいで、気持ちいい、気持ちいい、けど…………)、雌蕊(めしべ)の活発な部位に灯る
一穂(いっすい)の妖しげな紫色の炎は更なる強い刺激を求めてしまう。
「もっと、速く動いても…………いい、から。成幸がそれで気持ちよくなれるなら…………、あたしも、ソレで、一緒に、いっぱい
いっぱい気持ちよくなりたいから…………速く動いても…………いい……よ……」
 少女が振り返ってのおねだりの、健気なる上目遣いの照射を浴びてなお第三船速を保てたらそれはもうホモである。
 成幸は生唾を呑み─…
 3分後。
「あんっv」
 ぐっと最高速で突き入れられたうるかはトップギア第一発目の衝撃と嬌声を再現した。声にまた興奮したのだろう。日焼け
跡という麸(ふすま)を敷き延べられた小麦色の脇腹それぞれに両掌を当てている唯我は電光の速度で腰を引き、間髪入
れずに叩き込み直した。雄の布纏う腰が豊かなヒップにぶち当たり、乾いた音が響く中、「あっあっ、いい。ジンジンしてき
た……お尻の奥が、ジンジン、してきたよぅ」と人魚姫。口を突くのは甘え悶える愧声の唄。

216:
18/02/26 00:43:21.20 /WOoQb80.net
「恥ずかしがるお前も可愛いよ。……うるか」
 後方の天高くから投げられた言葉に一瞬軽く息を呑んだ少女は、一気に口を楕(こばんがた)に蕩けさせ……叫ぶ。
「だめっ、イッちゃう、まだそんなお尻の奥まで挿れてもらってないのに、だめ、名前呼ばれたから、いく、イッちゃうううう、
イッちゃううよおおお!!」
 たかが下の名前で呼ばれただけなのに絶頂してしまう自分の体が恥ずかしくて仕方ないのに、膣口からはびしゅびしゅ
と潮を撒き散らしてしまう人魚姫だ。「あ、や、前、前、見ないでええ……!」。元々成幸からは見ようのない四つん這いな
のに、貞淑さゆえに股間に手を当ててもしまう。
(ズレたとこも……すげえ可愛い)
 わざわざ振り返ったまま、絶頂直後の、赤熱して蕩けきった表情で「み、見ちゃ、ダメ、だかんね……!」と震え混じりで
気丈に振舞っている人魚姫が可愛くて、だから成幸はその口に指を突っ込む。「あ……」。観念したように擬似フェラをする
その、あとは。
 あとはもう抜き差しの繰り返しである。ぱんぱんと乾いた音を速射しながら、滑滑(ぬめぬめ)した直腸にいきり立った淫
棒を出し入れする唯我。チョコレート色の細腕をついたまま、男の獣性に激しく揺さぶられるうるかは、時おり背中をびくっ、
びくっと震わせ、半開きの口から舌を突き出し、軽く眼球をれろんと上に剥きながら、「おひり、ひい、ひい、よぉ」と呂律も
妖しく啼いていく。
 汗はもう、ねとねとだ。ほっそりとした褐色の肢体は、首、肩、背中、お尻、太もも、どこも梅雨時の窓の内側を思わせる
細かい水滴で埋まっている。衣服部分が着衣水泳直後のような雫の垂らしぶりなのは、メイドだけではなく執事も然り。息
の荒ぐ唯我のカッターシャツは炎天下の肉体労働を経た如く、鎖骨回りからべっとりと鼠色。黒いスラックスもぐじゅぐじゅ
と鳴り始めている。手袋に至ってはうるかの脇腹を持っている都合上、濡れ方とみにひどく、肌色さえ軽くだが透けている。
 事後の話になるが、彼らの垂れた汗はシーツに、淫靡な体位がおぼろげながら分かる藍鼠色した輪郭を作っていた。
 それほどの、汗だった。
 抜き差しのたび、「はうう」とうるかが痙攣するたび、ぶるんと乳房がバウンドするその傍で無数の雫がシーツに散って染
み付く。「すごく、いい、お前の、後ろ……すげえ……いい」。興奮しながら一段と強く深く抉った唯我の、火照りきった膝の
周りでまたシミが……広がった。
「あっあっあっ! イイ、お尻、ほんとはしひゃダメな場所なのに、ひい、気持ひいい! いいっ……!」
 6分もの猛攻が原因だった。うるかから、振り返って成幸と表情の見せあいっこをする余裕が奪われたのは。彼女はもう
がっくりと俯いている。表情はもう横からの視点でさえハッキリとは見えない。重力の赴くまま垂れた前髪や横髪に覆われて
いるからだ。黒に珊瑚色が透ける御簾をざんばらと乱したまま、ほとんどズリ落ちそうなヘッドドレスも直さぬまま、うるか
は背後からの責め苦に反応していく、敏感に。
「やっ、そこ、そこは……」
 目を閉じ、眉をしかめ、
「んぎっ」
 歯を食いしばりながら苦痛に快美の妥協点を探り、
「はっ、はあああ」
 感悦の笑みでだらしなく涎を垂らした末
「イクイク、また、イッちゃうう!」
 頤(おとがい)で中空を蹴り上げるよう首を上げ、絶叫する。

217:
18/02/26 00:43:35.24 /WOoQb80.net
「はへぇ。そろそろ、もうそろそろ、休ませっ、あん! ふぁうんっ!!」
 髪と肢体を激しく揺さぶられているうち、右肘が、崩れた。臀部だけを高く掲げる格好になったうるかは、シーツの上で、
髪まみれの横顔を空母とする横目を飛ばす。恥辱の格好からの立て直しを願った訳だが、しなやかな美少女がたわわな
ヒップだけを突き上げている状況に興奮した唯我は当然ながら聞き入れない。
「うるか」
 媚薬よりも自由を奪う致命的な一言を放ちながら、褐色の、丸みを帯びた肩の傍に両手をついて、獰猛な律動を開始。
「やっ! だめ、この格好! ほんと恥ずかしい、恥ずかしい、から……!」
「悪い。俺……もう……!」
 よほど少年は切羽詰っていたらしい。少女が返答するより速く虚脱した呻きが響き。
 少女は顔を、反り上げた。正面、めがけて。
「あ! だめ、熱いのが、今まできたことない奥に、ぶしゅぶしゅって……! あっ、だめ、熱くて、だめ、あたし、イク、イッ
ちゃうう!! お尻の奥で…………イッちゃうううう!!」
 見開いたあどけない瞳の中で、瞳孔だけを芥子粒のように収縮させながら打ち震えたのは数秒のこと、ぶるぶるっと痙攣
の極みを尽くした少女は双眸を閉じて突っ伏した。少年が虚脱の拍子で離した脇腹から先ともども、突っ伏した。

218:
18/02/26 00:44:08.27 /WOoQb80.net
(凄い。お尻……。凄い、気持ちいい。え、えっちなことするための場所じゃないのに、すごく、すごく、いい…………)
 いまだブシュブシュと白濁が漏れ出でるアナルを感じながら、はあはあと余韻に浸るうるかだが。
「ふぇ!!? ちょ、ちょっと待って!」
 うつ伏せになったままの少女に跨った唯我は再び動き始める。いわゆる寝バックの格好で、未だ菊座を犯したままで。
「だ、だめ! いまあたしイッたばかしだし! だだだ、だいたい何なのよその格好! い、今まで一度も……!!」
「悪い。けど俺だって、お前と、後ろで……やっとできて……盛り上がってて、このままじゃ……今までと同じやり方じゃ……
満足……できないんだよ……」
「あとでなら、あとでならイイ、から! でも今はビンカンで、シたことない格好でどうなっちゃうからわからない……から!」
 せめて今だけは元の四つん這いでと体を持ち上げようとした褐色の腕はしかし、唯我によって上から押さえつけられる。

219:
18/02/26 00:44:26.36 /WOoQb80.net
「そーいううるかが、俺は……見たい。うるかだから、きっとすっげえ可愛いから……見させて、くれないか……?」
 少女の瞳が羞恥と諦観に揺らめいた。(名前……。今までタンパツだったのに、ブンミャクに織り交ぜてくる、なんて……)。
英語に絶賛苦闘中な、文法への適応力が発展途上な少女だから、唯我が見せたような使い方の変化にはほとほと弱い。
何よりあれほど下の名前で呼ぶことを照れていた少年が、ごく普通の会話の中で呼ぶようになっている事実に、
(また距離が縮んだみたいで……嬉しい。嬉しくて、頭、頭もうほんとバクハツしそうだよう……!)
 呆気なく、体を……許してしまう。
 なのにそういう『ちょろさ』を剥き出しにするのが恥ずかしいのがうるかでもある。
「あ、あたしが、1回イッたら、そこで、終わり……終わりだかんね! それ以上続けたら、えと、えぇと……3日! 3日は
『つーん』し続けるんだかんね!!!」
 瞳を尖らせ「うがー」と抗議した甲斐あって。

220:
18/02/26 00:44:40.71 /WOoQb80.net
「らめっ! もう3回イッてるじゃんあたし!! あっあっ! らめ! らめえ!!」
 うつ伏せのメイド少女に背後から覆いかぶさっての抜き差しは
「はひぃ! なな、また、なかれ……らされ…………。も、もう、ここれ、ここれ、終わりに、する、かんね……!!」
 そこから少女を6回は絶頂させて、やっと終わった。

 くらっとする額を抑えた成幸はうるかを見下ろす。精(しら)げに精(しら)げきった粘液でドロドロのアナルも露にベッドの
上につっぷすうるかを見た。
(やりすぎ……ちまったか…………)
 悪いと思ったが行為の激しさによるブラックアウトの方が大きく、だから彼はそのままベッドに倒れこんだ。

221:
18/02/26 00:45:06.60 /WOoQb80.net
 そして、起きた時かれは……床に居て、

「うー。ご主人様の、成幸の、ばか……」
 仁王立ちする褐色メイドの細い足で、肉棒を弄ばれていた。
「ちょ、武元!! お前なにやってんの!?!」
「……いや、ちょっと嬉しそうだよね成幸」
 なまじ頭がいいせいで、さっきの制裁だと起き抜けで気付いた成幸に(頭の回転速いトコやっぱステキだよぅ)と軽くきゅん
きゅんしたうるかだが、初めての寝バックで(しかもアナルで)さんざ絶頂させられ、恥ずかしい反応をたくさん見られた照れは
反撃しないと薄められない。
「ふ、踏むかんね!!」。仰向けの成幸から帆の如く立っていた淫らなレバーが、黒ストッキングに包まれた細い足裏によって、
ぐにゃんと下腹部にむけて薙ぎ倒された。
(あああ、抵抗したいのに、俺がいる、メイド服の武元にこんな逆襲されるのが嬉しい俺がいる……!!)
(だからそんなニヤけないでよ成幸! これじゃ反撃にならないじゃん! ご、ご褒美で、あたし損しっぱなしで……!!!
ああなのにヨロコんで貰えるならいいかなって思うとかバカなのあたしバカなの!!?)
 ヘタに優しくするとまた調子に乗った成幸によって自分がひどい目に遭うと分かっているのに、(でもソレって、きっと気持ち
いいことで……)と期待してしまううるかだ。
「うー! 成幸のせいじゃんゼンブ! ばかっ!! ばかぁ!!」
 叫びながら裏筋に、靴下ごしながらに親指と人差し指の間を宛がって、前後に擦る。「す、すみません……」と少年は口先
だけでは謝るが、鼻の穴が軽く膨らむ程度には気持ちいいらしく、喜んでもいる。
「あ……」
 硬くなった肉棒を足先で感じたうるかは、もっと責めたく、或いは気持ちよくしたくなり、踏む力を強くする。袋の部分は絶対
に潰さないよう留意しつつ、だが初夜そこへの愛撫を敢行したときの如く、竿部が下腹部にめりこむほどの強さでグッと踏み
込んで……
「さ、さすが水泳部……。足、強い、凄く、いい……」
 あらゆるマッサージ機の『強』より強いストロークで……イジめる。
「ば、ばかっ! こんなことの為に鍛えてるんじゃないんだかねっ! ばか! 成幸の…………ええと、ばかっ!!」
 普通こういうシチュエーションならもっと気の利いた罵声を浴びせるものだが─彼女の周囲で一番これに特化しているの
は考えるまでもなく文乃であろう─うるかの語彙は、少ない。唯我が本当に大好きなせいもある。傷つけるような言葉を
選択したくないのだ。
 足の方は依然、成幸を踏みつけたまま、ぐにゅんぐにゅうと、攻撃(あいぶ)している。
(すげえ、イイなあ)
 ロケーションがまず最高だった。ブラウスから零れた両乳房を左手一本で恥ずかしげに覆っているだけでも唯我にとっては
国宝級だが、その上うるかはミニスカ黒ストッキングである。踏むために軽く膝を上げているせいで、スカートの中身が見え
そうで見えないのがいい。
 極めつけは。
「ばか! うう! ばか、ばかああ!!」
 語彙の乏しさをとうとう自認してしまったらしく、両目不等号で涙ぐみながらペトペト踏みつけを繰り返すうるかである。加圧
そのものも素晴らしいが、何より男の、結局は情動にこそ発奮してしまう隠れたサガが、限界を、もたらした。
「すまん武元。出るわ」
「へっ!?」
 ぶしゅううと白い噴出を行った肉棒に、うるかはただキョトリとした。
「なななななんで出すのよ!? こ、こーいうシチュだともっとこう、言葉で責められないとダメじゃないの!!?」
 あたし大したこと言ってないよ!? ぎょっとするうるかに「お前はそのままでいいんだよ」と唯我、爽やかな笑顔で、答えた。

222:
18/02/26 00:45:26.93 /WOoQb80.net
 ………………。
 …………。
 ……。

 夜、文乃が街の雑踏で目撃した唯我は、ちょうどうるかの家に向かう途中だった。時節は、初夜の少し前である。それ
故ただならぬ緊張感を漂わせている少年を不審に思って尾行してしまったのが、文乃の、数奇な運命の始まりだった。
(えええ! 最近なんか2人の様子おかしいと思ったら、こ、こんなことするつもりだったのーーー!!!)
 引き返すチャンスは幾らでもあった。
 例えば武元家に着いた唯我をドア開けて出迎えたうるかの、尋常ならざる頬の染め方を見た瞬間、文乃はもう、何が行
われるか察知した。しながらも、引き返すことが出来なかったのは、たまたまカーテンの覆い方が甘かった窓から一部始終
を見届ける羽目に陥ったのは、理性的で生真面目な癖に誘惑には─例えば食べものなど─にはほとほと自制が効か
ない性分ゆえであろう。時おり言葉が荒ぶるのも、怒りの発露という誘惑に弱いせいではないかと益体もない自己分析を時々
するが、本題とは関係ない。
 とにかく、文乃は、見てしまった。
「恥ずかしいから…………。そんな見ないでよぅ」
 と秘部を曝け出したうるかが、獰猛なる興奮に突き動かされた唯我に『舐められたり』『指を入れられたり』で初々しく可憐に
喘ぐ姿も
「……こ、これが、成幸の…………」
 と隆々たる肉棒に戸惑いながらも、恐る恐る口をつけ、かぷかぷとした甘噛みの後、意を決し口頬をすぼめ、飲み干し、
上気した顔で瞑目しながらぎこちなくストロークをする初フェラも、結果放出された白濁を、いとおしげに飲み干す様も……
 見て、しまった。
(あああ! ダメ! こここ、これ以上見たらダメーー!! ふふ2人は友達なんだから! 友達のそういうこと、覗き見る
とか、だめーー!!)
 とギュっと目を閉じ、窓から上半身だけ遠ざかった文乃。立ち去る第二のチャンスはそこだったが、
「ふぇっ! そ、そんなことも……あっ、だめ……恥ずかしい……!」
 という声を聞くや、ガバっと窓にグルグル目を当ててしまった。
 三度目のチャンスは、
「おっぱいで……はさんでみる……?」
 とうるかが上目遣いで唯我に言い出した瞬間で、その瞬間文乃は、普通の生徒がゲームでコントラーラを投げ出した時
の、どこまでも黒々とした無表情の怒りで硬直した。なのに、ぎこちないパイズリに潜む、うるかの健気さを見ると、初めて
の刺激に可愛らしく悶える唯我を見ると、どうしても去れなくなった。
(ここ、この流れだと、その、さ、最後までしちゃうん……だよね!?)
 釘付けになってしまった辺りでちょうど2人が結ばれた。それが金曜日なのは前述のとおり。

223:
18/02/26 00:46:10.03 /WOoQb80.net
 翌日。土曜日。

「はっ!」
 気付いたら文乃は、大量に買い込んだ盗聴器やら盗撮カメラやらの箱の山と家に居た。
(ええー! まさかわたし、これ仕掛けるつもり!? 唯我君やうるかちゃんの家に!? いやそれ不法侵入とかの犯罪
だよ! 絶対、絶対、だめ……だから)
 などと思っているのに、初夜で見た2人が脳裏を離れない。そもそも生真面目な苦学生と元気だが実は乙女な水泳少女
などそれだけで一個の文学的風景ではないか。どんな本より、見たい。誘惑に弱い文乃は、日曜にはもう、両家に違法な
物品の数々を仕込んでいた。一種の、誰かに対する傷心と衝撃が、当時の文乃から正常な判断力を奪っていた。

224:
18/02/26 00:46:20.92 /WOoQb80.net
(最後の最後で頭ずがずがするうるかちゃん、可愛かったなあ)
 初夜から5日後の水曜日になってもそうホワホワしていた文乃は……ある致命的なミスを犯す。
 三人娘合同の勉強会でうるかは頭を抱え俯いていた。どんより紫した顔で「うぅ、ズキズキする」と呻いた。
 ああこれ頭ずがずがの後遺症の、タンコブがまだ痛いんだなあと即座に気付いた文乃は、
「大丈夫? 保健室で氷貰って冷やす?」
 当たり前のようにそう言って、図書室を後にした……のだが。
(しまったーーーー!!!)
 廊下で、立ち尽くす。

225:
18/02/26 00:46:31.14 /WOoQb80.net
(わたしが一発でタンコブって気付けたのってコレ不審だよ!! だってそうでしょ! タンコブは後頭部なんだよ!!?
パっと見じゃ分からない奴だよ! あああ、普段のわたしなら、頭痛なのか外傷なのか聞いてからそれに応じた処置する
のに……!!)
 それもなしにタンコブへ気付けたのは、名探偵が見れば絶対おかしいと、文乃は推理小説の文法で気付く。
(け! けど! 図書室に居たのはうるかちゃんとりっちゃん! 前者は大らかだから気にしないでくれてる筈! りっちゃん
は凄く頭いいけど、人間の心理を知りたいって文系を志すぐらいだから、今はまだ気付けない……大丈夫の、筈!)
 が、文乃の予想外は、その情報が、紗和子に伝わり、ことのあらましが大体推測されてしまっていた点にある。

226:
18/02/26 00:46:59.35 /WOoQb80.net
 そうとも気付かぬ文乃は……更に、暴挙を重ねる。
(どうやら次の土曜日、唯我君の家族はみんな親戚の家に行くらしいけど)
 問題なのは水希だった。確実に親戚行きをドタキャンし、唯我家に残るだろう。
(させない。うるかちゃんだって唯我君ちにお泊りしたい筈!)
 拳固めて決然とした文乃は、黒いラバースーツを用意し、水希を、
(そろそろお迎えの車が来る時間! さりげなくよ、さりげなく今から家を─…)
 と庭掃除をしていた水希を、急襲! 
 あっと目を見開く水希であったがそれも一瞬、竹ボウキをくるると旋転させるや柄の頭で閃電のような突きを繰り出す。が、
果たせるかな文乃の反応の方がわずかに早い。首を左に逸らしつつ更に踏み込む。渾身の突きを掠るに留まらされた水希
が呻く間にも豪胆に踏み込んだ文乃はその拳を水希のみぞおちへ触れさせ─…
(殴られた!)
 と萎縮する成幸の妹の耳元で、「─ミゾオチを抉り抜いた衝撃は非常にグレイトフルな角度有する物理エネルギーの細い柱
へ収束し……背筋をも、貫通!」で結ばれる長い長い文章を早口で囁く。
 中学だが、とある新学校の理事長は、言葉だけで相手をマインドコントロールできたという。文乃もそれを試みた。
(水希ちゃんは催眠術に弱い。だったら、殴られたと身を竦めた瞬間なら……!)
 かつて和樹と葉月を泣かせた即興の想像力で以って、水希に殴られたという誤認を植え付け、無傷で気絶させられるの
ではないかという試みは、ぶっつけ本番ながら奏功した。
 果たして水希は親戚の家に連行されたが、
(やはり、戻ってきたな! だよ!!)
 翌日曜未明。ちょうど唯我とうるかが行為の疲労で疲れて眠っているとき、水希が遠方よりロードバイクで唯我家前に到着
した時、文乃は正に玄関に居た。ずっとそこで、張っていた。
(水希ちゃんの性格上、強引に連行されたらどんな手段を使ってでも戻ってくるのは予想できたことだよ。2人の、ああいう現場
に踏み込まれたらマズいから念のため張っておいて正解だったよ)
 うるかの靴は隠しておいた。玄関の扉を開けておいたのはわざとだ。正門前に辿り着いた水希に、兄の性格上、絶対に
行われるはずの施錠が成されていないのを不審がらせ、そこから家に入らせるための罠であった。
(玄関を閉めっ放しにしとくと、水希ちゃんの集中力はまず唯我君の部屋に向く。『一見いつも通りにしているからこそ、部屋
で何かしているんじゃないか、そもそも玄関の鍵を閉めているのは、自分が帰ってきたとき、鍵を開けて、入ってくるまでの
僅かな時間で、連れ込んだ女を帰せる算段を予め用意しているからじゃないか』と疑い、だからこそそれを壊せる『直行』を、
別ルートで唯我君の部屋に向かうことを……水希ちゃんなら選びかねなかった……!!)
 だが果たして水希は玄関から、来た! 後はもう、黒いラバースーツ姿の文乃が背後から、言葉で催眠をかけて終わりだ。
(そしてスーツは、もう1着。しかも私と同じ、黒と灰のリバーシブル)
 それを水希に着せ、とある催眠をかけた瞬間、文乃のシナリオは完成した。
 すなわち、『水希が、遠い親戚の家からロードバイクで帰る途中、河川敷で力尽きて倒れた』というシナリオが。

227:
18/02/26 00:47:26.83 /WOoQb80.net
 まず河川敷までロードバイクの後ろに大人しく捕まっていてねと催眠を掛け……到着後、ロードバイクを遺棄! 次の指示は
『交番付近まで一緒に歩こう』。距離を詰めると、手近な路地裏で水希からスーツを脱がし、文乃は20代のOLに見えるよう、
例の唯我とうるかのスマホ相談の時の要領で変装! 「河川敷でこの子保護しました」と警察官に引き渡し全力ダッシュで
唯我家に戻った文乃が(疲れた……。でもちょっと休める)と当たり前のように作ってあった合鍵で玄関を開錠しそろりそろ
りと忍びよった唯我の部屋からは唇の痺れがうんぬんという会話が聞こえてきて、
(あ、これ、今日はもう終わりかよ! だよ! 水希ちゃんにバレないよう苦労したのに……)
 と落ち込んだが、次に唯我はうるかを自宅に送り届けると察したので、
(いやいや唯我君! うるかちゃんちの人に任せるつもりなんだろうけど……まだ夜明け前だからね?! 普通誰も起きて
ないって! うるかちゃんだって朝帰りした理由が理由だから、起こせないだろうし! 第一不慮の事態でみんな留守だった
ら唇の痺れ……? が怖い症状になったとき、手遅れになりかねないよ!)
 ああこれ家の人起こしたり付き添ったりする人(わたし)が必要だと予定になかった行動を、急遽実行。唯我家の裏手に
隠しておいた自転車でうるかの家へと先回り。
(ああもう。これとロードバイクで水希ちゃんとわたし1人ずつ走れたら少なくても交番からの帰り道全力ダッシュしなくて済
んだのになあ。でも催眠状態の水希ちゃんを1人でロードバイクで河川敷まで走らせるのは危ないしなあ!!)
 とへあへあ息を吐きながら、武元家付近に着くや、恐るべき速さで地形偵察を行い……例の細い路地にスタンバイ。
(だ、大事なのは、わたしがここに迷い込んだけど、すぐに後ずさったって見せかける、こと……!)
 小芝居だが、ただ武元家の前で待ち構えるだけでは、唯我がうっかり角を曲がって直進してきた場合……鉢合わせる。
 だから路地に潜む必要があったが、その路地ですら、ちょっと行った角を文乃から見て左に曲がるだけで、だいぶ先の
出口から通りかかる2人が視認できる地理要件だった。つまり彼らからも見えてしまうのだ、文乃が。
(つまりこの細い路地で後ろ向きに潜んでいるのが一番なんだけど……なんだろうねこの格好。ばかすぎるよ……)
 などと悩んでいるうちに、2人が来た。正確には武元家前に辿り着いたのはうるか1人だが、
(あ、あとは、わたしが、疲れているから、ちょっと上がらせて貰えるとか言えば、唇の感覚喪失が万一こわい症状になって
も付き添える……。あ、見に行ってた星って勿論うるかちゃんと唯我君だよ)
 と安堵した。が、そのときである。唯我が自転車を倒したのは。
(なんでそーいうツッコミどころ作ってくれるのかなこの野郎)
 疲弊に疲弊を重ねてフォローしているにも関わらずカマされたポカに内心双眸をドス黒く染めながらも、『いつもの文乃』
の顔つきで角を指差す。
(う! うるかちゃん! たたっ頼むからわたしを排除して! あの音ツッコんで欲しくないでしょ! ほらわたし、疲れてるって
言ったし、実際あの野郎のポカでますます心が疲弊の一途だよ! 家に連れ込んでお風呂とかご飯とか振舞うのが最適
解っていうか気付かなかったら多少厚かましくても不自然でも上がりこむよ本当!!)
 果たして、排除された。

228:
18/02/26 00:47:43.17 /WOoQb80.net
 そして月曜のお昼休み。
(ああ。うるかちゃんのお母さん、いい人だなあ。でも盗聴で話聞いてゴメンナサイ……)
 と屋上の昇降口の屋根に伏せていると、桐須先生がやってきた。夜歩きの件で自分を探しているらしいと知った文乃は
驚く。
(だからって何でココに!)
「必然。目撃されたのは四限目のチャイムが終わってすぐの頃。立ち去れるわね」
(なるほど。うるかちゃんたちの会話を聞くため屋上に向かうわたしが見られていたんだね)
 あとは先生の、やつれた唯我への驚きようや、自分への思いに様々な感情を浮かべていたが。
「灰色。それ一色の服装に、同じ色の覆面を被った中肉中背の……男、らしいわ。目撃者はみんなそう言ってるわ」
 という不審者情報を、ベンチの下に仕掛けた盗聴器越しに聞いた瞬間、文乃の殺気が膨れ上がった。
(男……! そ、それは、水希ちゃんのラバースーツ姿を基準で言ってるんだよね……!?!)
 和やかに地面をつついていたスズメたちが飛び去るほどの殺気だった。(あ、やば)、うるかの視線が昇降口に向いたの
を察した文乃は身を伏せた。

 そんでうるかちゃんちに忍び込んで録画テープの回収とかした後、図書館で名前呼びに反応して感じちゃううるかちゃん
をフォローしたりもした! その時のわたしは光景を思い出して色々やばかった! いい匂いも、そのせい!

229:
18/02/26 00:48:25.23 /WOoQb80.net
 以上、ここしばらく色んな場所で盗聴盗撮した唯我君とうるかちゃん並びに周りの様子!
 全てわたしの寝言だから2人の心理描写ならびに中の感触は表情などからこっちで捕捉!!
 そんで胸ェ揺れるたんび述べかた荒ぶったのは仕方ねえだろ! だよ!
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:::::∨ ム-‐‐ ,::::::: ' :::::::::::::::::::..`:::::::::::::ハ  _,ノ
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::::::| f,.ィ":::::::::::'::::::::::::::::::::::::::::::::::. ':::::::::::::|十=-‐"   残り一章は後日別スレ。
::::∧∨:::::::::::ィ' ̄ヽ:::::::::::::::::::::::::::: ::::::::::::l l!
::::::∧.叫ィ"     Ⅷli-、:::::::::::::::::::::::::::::::l .l!      500KBぽっちじゃ微妙に足りないよもう。
::::::::∧∨   ´´ '' Ⅷi ``-、:::::::::::::::::::从
::::::ィ ∧∨       ` =‐- .ニ≧::::::::::L_ヽ、__,.ィ"
::\  ヽヽ┐   .     、   .l::::::/㍉ `'-、
::: ハ  .l  |            l  ./::::ム ⅲ‐- ∨
::::....ハ  `び     Ⅷ_±=≠-≦.__ .ⅱ ._\
:::: ::込.,_   _,.ォ '' "~          .ⅰ   ゙台-、_         
 師匠の寝言は、帰ってくる。

230:第1のコース!名無しくん
18/02/27 15:07:49.67 JphmRhtv.net
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