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2018-01-13
任天堂vsコロプラで学ぶ特許の効力の範囲
URLリンク(ysmatsud.hatenablog.com)
包袋禁反言
ところで特許権利化の過程では、まず特許庁に特許出願をすると、これは特許にしませんよ、という拒絶理由通知というのが挨拶程度にだいたい来ます。
セガの特許出願には、タッチパネルの操作によってキャラクタの動きを制御するゲームが記載されていて、
富士電機の特許出願には、タッチパネル上の任意の位置に指を触れて動かしたときに、その動きに応じてマウスと同様の入力を行うことが記載されています。
これに対して任天堂がどう反論したかというと、
「確かに似てるけど、この先行文献はタッチパネル上でマウスと同様の入力をしようとしてるやつじゃん。ウチのはタッチパネル上で、マウスじゃなくてジョイスティックと同様の入力をしようとしてるんすよ。だから違うんすよ。特許にしてよ」
といってます。この反論が認められて特許になってます。
つまりここで、任天堂は、タッチパネルを使ってマウスと同様の動きをするものを権利範囲から意識的に除外して、ジョイスティックと同様の動きをするものに限った、と考えられます。
ということはどういうことかというと、コロプラのぷにコンが、例えば「マウスと同様の動き」であるか「ジョイスティックとは違う」ことを説明できれば、任天堂特許の権利侵害にはならない可能性がある、ということです。
このぷにコンの半透明の円を任天堂特許でいう「所定半径を有する円領域からなる制限範囲」だと考えるなら、指が円から逸脱した場合に指が円の外縁部分にあるものとして制御している…のではなく、
円から逸脱したことによって、円内とは違う入力を行うように制御している、ようにもみえます。だとすれば、ぷにコンは、任天堂特許を踏んでない、といえそうです。