21/04/05 01:33:28.16 .net
この作品の凄い点は伏線がしっかりしていのもそうだが、
その伏線がずっと後になって出てくる点、サブマリンみたいに
いったん沈んで忘れたころに出てるのがいくつもあった。
これはストーリーの組み立てと脚本がしっかりしてるからなせる業。
例えばペリーヌがビルフラン邸で初めて食事をしたシーンで
執事のルイが陰口でトロッコ押しがマナーを守れるのか軽んじてたが
その後、ペリーヌの素晴らしいマナーでその伏線が解消された(ように見えた)
普通はこれで伏線解消で終わるのだが、その伏線が実はずっと生きていた。
間隔があいて最終話近く、身バレ後の冬の朝のシーン、
早起きして雪かきしてるペリーヌにルイが手のひら返しで
「お嬢様、そんなこと私たちがやりますから」と言ったのに対し
「私、トロッコ押ししてたのよ、こんなの平気だわ」と返すのが秀逸。
実際は、ペリーヌはルイの陰口を聞いてないはずだが、このやり取りで
実はペリーヌは聞いていたかもしれない、感がするどいのかも?
と視聴者の想像をかきたてる演出になっており、
最初の陰口を覚えていた人は思わずクス笑い
してしまうところだろう。
ルイは自分が遅れて起きて、主人であるペリーヌに
雪かきをされてしまって立場が悪くなったところで
「そんなことは私がやりますから」と言い返そうとしたが、
「トロッコ押し」のセリフは内心は相当穏やかでなかっただろう。
それで「あのお嬢様は扱いが難しい」とぼやいたわけだ。
要は陰口や外見を取り繕ってもペリーヌには通用しないということ。
ただの世間知らずのボンボンお嬢様とペリーヌはレベルが違うことが、
この冬のシーンだけで感じとれた。