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奈良時代の歌人で、『万葉集』に多くの作品を残した山上憶良。
とくにかれの「貧窮問答歌」は、税に苦しむ貧しい庶民に寄りそう歌として有名で、リアルな社会問題を描く視点を日本文学にもたらしました。
貧窮問答歌(意訳)
(前略)わたしは人並みに働いているのに、袖のないぼろぼろの服しかない。
つぶれかけた家では地べたに直接わらをしいて、父母も妻も悲しんでいる。
食べるものもないのに、税を取り立てるムチを持った里長の声が聞こえてくる。(中略)
世の中はこんなにつらいけれど、どこかへ飛んで行ってしまうことはできない。
わたしは鳥ではないから。
● やばい:庶民の苦しみを読んだけど、自分はセレブ
当時の庶民の税負担は重く、戦争になれば男性は「防人(さきもり)」という兵役の義務まであり、残された家族もとても苦しい生活を送っていました。
そんな庶民の苦しみを「貧窮問答歌」に詠んだ憶良本人は、じつは「五位」という官位の貴族でした。
いまでいうと年収1400万円もあり、約7200㎡もある広大な土地をもち、豪華な料理を食べて暮らしていたのです。
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