24/09/10 15:10:56.17 BHM033bh0.net
仁藤夢乃 Yumeno Nito
@colabo_yumeno
この記事をちゃんと読めていない人が多いようなので解説します。あえて都合よく解釈している政治家たちの投稿が目につくのでその影響かと。
2か月で延べ1600人近くが利用とあり、週5開催なので45日で割るとして、1日あたり35人程度。
そのうち、15歳から17歳の利用は18.6%なので1日あたり6人の計算。
利用者の多くが成人であり、今回男女比も出されていないため、10代の利用者の中に、どのくらい少女がいるのかや、利用者の「延べ」ではない人数も明らかにされていません。
私が以前プレ開催中に「きみまも」を見学した際には、会場内に10人ほどの成人男性(25歳くらいに見える人が多い)が寝転がっていて、とても少女が利用できる雰囲気ではありませんでした。相談員の方に聞くと、女性の利用はほぼなく、残念とのことでした。
「きみまも」は、トー横に集まる青少年支援の名目でスタートしましたが、主に成人男性の居場所となっており、もともとトー横にいなかったけれど、この場所を知ってゲームをしに週に何度も通っている成人男性の方もいます。
そういう方にも居場所が増えることや何度でも利用できる場所があることは良いと思いますが、
トー横における少女に対する性暴力や性搾取の問題解決にはつながりません。
「きみまも」が開いている時間、トー横に来る少女たちに売春させることで生活している男性たちがこの室内で過ごして、その間に少女たちに性売買をさせ、「きみまも」が閉まってから、少女が体を売って確保した宿に向かうということも続いています。
また、最近私は歌舞伎町で活動中に、「きみまも」を利用しないかと東京都から委託を受けた団体に声をかけられて画像のカードを受け取りました。その際、18歳未満向けの支援の案内をされました。さすがに私は10代には見えないと思います。相手のことを見ずに活動していることがよくわかる経験でした。
東京都が「きみまも」の周知や運営の委託を行っている法人がこれまでどのような活動をしてきた団体なのかも、ぜひ調べてみてください。メディアは広報記事を書くのではなく、そういう仕事こそすべきなのに。
そもそも『歌舞伎町の「トー横」をめぐっては、学校や家庭に居場所がない子どもたちが集まり、事件やトラブルに巻き込まれるなどしていて、東京都は、悩みを抱えた子どもや若者が社会福祉士などの資格をもった相談員に対面で相談できる窓口を今年の5月末から歌舞伎町に開設し、対応してきました』ということと、東京都が実績として発表した数字に矛盾があることになぜ気付かないのか。
「きみまも」は虐待などを背景に家で過ごせず、児童相談所等で不適切な対応をされて公的機関に強い不信感があり、大人を頼ることを諦めて、性搾取のなかにいる少女たちが安心して利用できる場所にはなっていませんし、
東京都が2018年からColaboと共に若年女性支援に取り組みつつ、いかに若年女性支援や、性搾取の実態、トー横における男性と少女たちの関係性等を理解していなかったのかを実感するばかりです。
性搾取の問題に取り組む気がないどころか、まやかしの対策で「やっている感」を演出し、問題をないものにする東京都や新宿区の姿勢には憤りしかありません。
そこにお金を取りに来る団体や、善意の相談員を政治的にも利用しています。
この2年間の東京都や新宿区の姿勢から、私が甘かったのだということ、行政や首長たちにとっては都合のいい数字や実績があればよく、公的支援のあり方や搾取の構造を変えるような切り込み方はされたくない、本気で少女たちを性搾取から抜け出せるように支えたいなんて思うわけがなかったのだということを実感させられています。
Colaboが東京都の委託を受けて2018-22年度まで新宿区役所前でバスカフェの活動をしていた際、「10代の少女」「だけ」で1晩「4時間」で40人、多い時には70人が利用していました。
(そしてColaboでは一人一人と数年単位で継続的に関わり、あらゆる形での生活支援も行っています。)
「きみまも」の利用者数は決して多いとは言えません。この報道ではセンセーショナルに最年少は12歳、1600人が利用と報じていますが、東京都の広報のような記事を誰がどんな目的で出させているのか、考えるべきです。