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世界で輝いていたSNKを取り戻してほしい―株主の熱意で社長に
現在はSNKの社長になって2年半が経過した松原氏。社長に就任するまでは半年をかけて、SNKの株主であるミスク財団と協議を重ねました。ミスク財団はサウジアラビアの皇太子が保有する財団で、たいへんなゲーマーである皇太子は日々さまざまなゲームをプレイしているそうです。その皇太子とのオンライン会議において松原氏は株主がSNKに非常に大きな期待をしていることを知りました。
松原氏は皇太子にSNKをどういう風にしたいかを尋ねました。「SNKをサウジアラビアに移して大きくしたい」のか「SNKのIPを使ったゲームを欧米でどんどん展開したい」のか。すると皇太子からは「SNKを日本の会社として大きくしてほしい」「もう一度、90年代の世界に羽ばたいて輝いていたSNKのような会社にしてほしい」との熱い要望があったそうです。
そのためなら何でもする、と話す皇太子の熱意に応えるために、セガ退任後はアドバイザーとして仕事をしていこうと考えていた松原氏でしたが、もう一度経営者に戻る決意をします。日本の会社が大規模な投資を受けて成長を目指すことは滅多にないチャンスです。
松原氏は、10年で世界トップテンのパブリッシャーになるという大胆な目標にチャレンジ。経営者として実現を目指すのは当然で、目標に追いつき追い越す体制を作るのが自身の役割だと考えていました。株主・取締役会にもこの体制づくりの合意形成をし、経営戦略を策定します。まず、これから10年の大きな方向の戦略を作り、そのなかで直近の3年間でどのようなタイトルをいくらかけて作るのかを数字レベルまで細かく決めました。
サウジアラビアに買収されたSNKの今。世界TOP10のパブリッシャーを目指す構想を松原社長が語る【GCC2024】
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