21/09/01 08:33:31.25 lqpteOj90.net
「フフ、君たちはどの程度知っているのかな?”マナの壺”を巡って2700年前に何が起きたのかを……
無限の力を生み出し、奇蹟へと変換することのできる究極のアーティファクトの一つ
しかし、古代人は2700年前、この大いなる至宝を封じてしまった。一体、どうしてだと思う?
数千年前、神は人に”三種の神器”を授けた。それらは『世界の可能性』をそれぞれ異なる方法で利用することで
奇蹟を起こすアーティファクトだった。そして至宝ごとに三派に分かれた古代人たちは
様々な形で『理想』を追い求めた。その一つこそが、”マナの壺”を中心に建造された実験都市、”タカマガハラ”だ
汎用端末の”マガタマ”を通じてあらゆる願いが”壺”に叶えられる人の手によって築かれた火星の楽園
そこで人は、一切の争いのない豊かな生活を享受できるはずだった。しかし人は”マガタマ”を通じて”マナの壺”がもたらす
人工的な幸福に次第に魂を呑み込まれていった。物質的快楽はもちろん、”壺”が構築する夢、仮想現実に精神的な充足すら
見出してしまったのだ。……そして人は麻薬のように奇蹟に依存することで破滅への道を歩き始めてしまった
倫理と向上心を失い、精神的に失調してゆく市民たち……。出生率が低下する一方、自殺・異常犯罪は増加し続け
社会全体が緩慢な死に向かい始めた。しかし”壺”は我関せず、求められるまま奇蹟を与えてしまう。そうして火星に築かれた楽園は
虚ろで醜悪な培養槽と化していった。天皇家の始祖たちが”壺”を封印する計画を立てたのはそうした背景があってのことだ
”壺”が妨害のために放った”守護者”に苦しめられながらも封印区画と前方後円墳を建造し……そして遂に、”壺”は火星ごと
異次元に封印されることとなった」