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東京五輪・パラのボランティア 辞退者相次ぐ
「国民が歓迎するイベントなのか」
◆「政府や組織委に嫌気が差した」
神奈川県の大学3年桑野渚さん(21)は昨年3月、延期決定の直後に辞退した。今夏は就職活動と教育実習を控え、ボランティアとの両立が不透明だからだ。
「スポーツが好きだし、外国人との交流で自分の英語力を試したかった」と残念そう。五輪の代わりに、別のボランティア団体の実行委員として活動の企画を担っているという。
千葉県の大学4年鈴木南帆さん(22)は、コロナの感染拡大が深刻化した昨年12月に辞退した。高齢の祖母や医療系の学校で学ぶ妹ら、家族に心配をかけられないと決断した。
「以前は五輪のボランティアをすることが誇らしかった。でも、コロナ禍で医療が逼迫し、困窮する人もいる中、国民から歓迎されるイベントなのか疑問が生じた」と話す。
ボランティアの感染防止対策を巡っては、政府が昨年12月に公表した中間報告に「体調管理シートを活用し自己管理」などが盛り込まれたが、PCR検査などは今後の検討とされた。
茨城県の大学1年の男子(20)は「具体的な対策が分からず、政府や組織委に嫌気が差した」。大学ではオンライン授業が続いており、「キャンパスに行けないのに、五輪会場に集まれというのはおかしい」と疑問を呈した。
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