20/09/19 22:06:25.41 PiHr1u8Z0.net
●技術を軽視していた手塚治虫さん(大塚康生)
手塚先生が、「今度皆さんに手伝ってもらう『火の鳥』はオール2コマ・フル
アニメーションですからそのつもりで宜しくお願いします」と言われるので、
皆緊張していました。しかし、届けられたカットを見て、私たちは唖然となりました。
たしかに、2コマで作画してありましたが、3コマ用に描かれたものを原画と原画の中に
何枚入れるか変えただけで、2コマにしなければならない特有の描き方や工夫が
全く入ってないんですね。必要もないシーンにただ枚数が増えているだけで、
私たちは本当に驚きました。
2コマ使用ということはかなり小さな演技(仕種)を拾うことになりますから
原画と原画の間の密度が高くなり1カットの原画の枚数も3コマ使用よりもずっと増えてしまいます。
『カリオストロの城』は基本的には3コマ、速い所は1コマ・2コマを自由に使っていますが、
この時どうやら手塚先生は理念としてのフルアニメーションに憧れていらっしゃるが、
技術的な使い方は御存じないのだとわかりました。