19/07/16 07:43:57.23 diBQCjYPM.net
>>312 >>350
そもそも高畑勲自身が、火垂るの墓は反戦映画などではない、
反戦メッセージなどいっさい込めていない、
ふたりだけの楽園をつくろうとしてしかし幼いゆえにあっさり失敗してしまう物語だ
と語っている。
劇中の清太も、父ちゃんの軍隊が負けるはずがない、と言っているわけだし。
引きこもりという言葉がまるで一般的ではなかった1980年代において、
世間との関わりを自らすすんで断ち切って生きるとは、ということを描き出した
高畑の先見性の高さ、時代の先の先を読みきっている。
火垂るの墓において、戦争はただの後景借景に過ぎない。
社会から隔絶する・されたふたり、をつくるものとしてたまたま戦争であって
戦争ではなくても別に他のものでも良かっただろう。
ある意味卑怯なアニメ映画だけどね、冒頭で、死んだ、とはっきり言っているわけで。
バッドエンドに向かうのだ、ハッピーエンドではあり得ない、と強調している。